項目データ
作曲年1812年
初演1813年4月20日(非公開)、1814年2月27日(公開)
演奏時間30分程度

ベートーヴェンの交響曲第8番は、その名の通りベートーヴェンの作曲した8作目の交響曲です。

ベートーヴェンの交響曲の中では、8番は目立たない存在です。
しかし、交響曲の伝統を維持しつつ、ベートーヴェンらしさは健在の作品です。
音楽ファンの中では8番を推す人もおり、小規模ながら緻密に出来上がった傑作の一つでもあります。

ここでは交響曲第8番の解説と名盤の紹介をしたいと思います。

ベートーヴェン 「交響曲第8番」の演奏

[00:20]第1楽章:Allegro vivace e con brio 4分の3拍子 ヘ長調
[09:05]第2楽章:Allegretto scherzando 4分の2拍子 変ロ長調
[12:57]第3楽章:Tempo di Menuetto 4分の3拍子 ヘ長調
[17:36]第4楽章:Allegro vivace 2分の2拍子 ヘ長調

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ(Paavo Järvi, 1962年- )
演奏:ブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団(ドイツ・カンマーフィルハーモニー・Die Deutsche Kammerphilharmonie Bremen)

交響曲第8番の解説

交響曲第8番は交響曲第7番などとともに1814年に初演されました。
7番のほとんどが完成した後、1812年にテープリッツで養生しているときに作曲しはじめ年内に完成したと言われています。

初演での聴衆の人気は交響曲第7番に集まりました。

ベートーヴェンの自信作だった

この反応に対しベートーヴェンは「聴衆が交響曲第8番を理解できないのは、この曲があまりに優れているからだ」と言ったそうです。
交響曲第8番はベートーヴェンの9曲の交響曲のうち、誰にも献呈されていない唯一の曲でもあります。
誰からも頼まれてもいない交響曲を発表したのです。
ベートーヴェンにとって交響曲第8番は自信作だったのでしょう。
反応の悪さに納得がいかなかったのは、想像に難くありません。

Beethoven

他の交響曲に比べて演奏時間が短い

また交響曲第8番は他の交響曲に比べて小規模なため、スケールが小さいと言われることもあります。
演奏時間も交響曲の中で最も短く30分かかりません。
しかしスケールが小さいと言うには早計な気もします。
1楽章こそゆったりとした印象を受けますが、4楽章はベートーヴェンらしい力強い音楽です。

「第九」が初演されたのは1824年です。
ベートーヴェンは7番と8番を作曲してから、しばらく交響曲を書きませんでした。
もしかすると、この2曲はベートーヴェンにとっての一つの区切りだったのかもしれません。

交響曲第8番の名盤

交響曲第8番には数多くの録音が残されています。
演奏の聴き比べをして、お気に入りの演奏も見つけたいですね。

交響曲第8番の1枚目のCDを買うのであれば、間違いなくオススメできるCDです。
カラヤン指揮・ベルリン・フィルハーモニーのベートーヴェン交響曲全集が一度に手に入ります。
輸入盤で格安で購入できるだけでなく、音質も素晴らしいです。

カラヤンとベルリンフィルが脂に乗っている時期の作品です。
カラヤンの美学とベルリンフィルの名演が絡み合って、最高のハーモニーを奏でています。
カラヤンらしさが一番感じとれる時期かもしれません。

クラシック初心者の方は、このCDを買って損はないと思います。

ヘルベルト・フォン・カラヤン(Herbert von Karajan/1908年4月5日-1989年7月16日)
オーストリアの指揮者

1955年から1989年までベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の終身指揮者・芸術監督を務める。
ウィーン国立歌劇場の総監督やザルツブルク音楽祭の芸術監督も務めるなど、歴史上最も偉大な指揮者の一人である。
日本には11度も来日しており、日本人には小澤征爾が師事したことでも知られている。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(Berliner Philharmoniker)
世界を代表するオーケストラの一つで、日本において絶大な人気を誇る。
重厚なドイツ的サウンドを奏でながらも、バラエティに富んだプログラムを演奏し常に世界の最先端をリードしている。

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