項目データ
作品名ウエストサイドストーリー
脚本アーサー・ローレンツ
原案ジェローム・ロビンズ
作曲レナード・バーンスタイン
作詞スティーヴン・ソンドハイム

ウエスト・サイド物語(West Side Story)』は、1957年に初演されたブロードウェイミュージカルです。
人によっては『ウエストサイドストーリー』のタイトルの方が親しみがあるかもしれません。

シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』に着想された物語で、移民が交じり合うニューヨークが舞台です。

1961年に映画化された際には、アカデミー賞を10部門も受賞する快挙を成し遂げました。

 日本では劇団四季、宝塚歌劇団、少年隊・嵐(ジャニーズ)などの公演がおこなわれていることでもお馴染みです。

ここでは『ウエストサイド物語』のあらすじを、曲と対応して解説していきます。

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『ウエストサイド物語』簡単なあらすじ

時間のない方のための簡単な30秒あらすじ

 ニューヨーク版「ロミオとジュリエット」です。

【第1幕】
二つの不良グループが縄張り争いをしています。
そんな中、敵同士のトニーとマリアは恋に落ちます。

争いを好まないトニーは、グループ同士の決闘を止めようとします。
しかし失敗し、反対にトニーはマリアの兄を殺してしまいます。

【第2幕】
トニーも敵に殺されてしまいます。

第1幕:『ウエストサイド物語』の詳しいあらすじ

不良グループ「ジェッツ」と「シャークス」の対立

ニューヨーク ウエストサイド

Prologue/プロローグ

不良グループのジェッツシャークスが、縄張り争いをしています。

 ジェッツ・・ポーランド系アメリカ人の集団。
シャークス・・プエルトリコ系アメリカ人の集団。結成して間もないグループ。

警察官が止めに入り、説教をして帰っていきます。

「ダンスパーティーで決闘を申し込むこと」が決定される

Jet Song/ジェット・ソング

リフ(ジェッツのリーダー)はシャークスとの決闘を決意し、トニーも連れていくことにします。

 トニー・・物語の主人公。敵グループのマリアと恋に落ちる。
トニーは更生し既にジェッツを辞めていますが、引き戻されます。

そして、ダンスパーティーの際にベルナルド(シャークスのリーダー)に決闘を申し込むことにします。
ジェッツのメンバーは「みんな仲間だ!」と士気を高めます。(Jet Song)

リフがトニーを誘いダンスパーティーに向かう

Something's Coming/何かが起こりそう

リフがトニーを訪れ、ダンスパーティーに誘います。
トニーは一度拒みますが、行くことを了承します。

何かを探し求めているトニーは、「今夜素晴らしい何かが起こる」と歌います。(Something's Coming)

「シャークス」もダンスパーティーに向かう

ブライダルショップ
アニタが、マリアのドレスを直しています。

 アニタ・・ベルナルド(シャークスのリーダー)の恋人
マリア・・ベルナルドの妹。敵グループのトニーと恋をする物語のヒロイン

マリアがドレスを着たところで、ベルナルドとチノが現れます。
皆はダンスパーティーへと向かいます。

 チノ・・マリアの婚約者。

トニーとマリアが恋に落ちる

The Dance at the Gym/体育館でのダンス

体育館(ダンスパーティー会場)
2つの不良グループが入れ混じった中、ダンスパーティーが開かれています。
そこでトニーとマリアが出会い、2人はすぐに恋に落ちます

敵と仲良くするマリアを、兄のベルナルドが引き離します。
マリアは、チノに連れられ帰っていきます。

リフとベルナルドは決闘の詳細について話し合うため、深夜12時にドクの店で会うことを約束します。

 ドク・・ドラッグストアの店長。トニーが働いている店。

Maria/マリア

一人になったトニーは、マリアの名を叫び愛を歌います。

Tonight/トゥナイト

ダンス会場を後にしたトニーは、マリアを探し回ります。
そしてアパートの上の階で顔を出すマリアを見つけます。

2人は外の非常階段で愛の二重唱を歌い上げ、明日の夕方ブライダルショップで会う約束をします。

自由だけど差別のあるアメリカ

America/アメリカ

トニーが去ると、ベルナルドたちが帰ってきます。
"マリアを束縛する"ベルナルドを見て、恋人アニタはアメリカの自由を訴えます。

それに対しベルナルドは、アメリカの不平等さを訴えます。

 プエルトリコ系の移民(シャークス)が、まだ白人に虐げられている時代の物語です。

トニーの提案で「素手で1対1の決闘」が決定

Cool/クール

ドクの店(ドラッグストア・決闘の話し合いの場)
ジェッツのメンバーが先に店に集まっています。
リフ(ジェッツのリーダー)は興奮する皆を落ち着かせます。(Cool)

シャークスが現れると話し合いがおこなわれます。
後から来たトニーの提案で「素手で1対1の決闘」が決定します。

トニーはマリアに「決闘をやめさせる」ことを約束する

One Hand, One Heart/ひとつの心

翌日の夕方 ブライダルショップ
マリアに会うために、トニーが現れます。
マリアの頼みで、トニーは「決闘をやめさせる」ことを約束します。

その後2人は店のドレスで"結婚式ごっこ"をして愛を歌います。(One Hand, One Heart)

Tonight (Quintet)/トゥナイト(クインテット)

皆がそれぞれの思いを歌い上げます。

 ・ジェッツとシャークスのメンバーは「今夜の決闘」を
・アニタは「ベルナルドとのデート」を
・トニーとマリアは「2人の胸の高鳴り」を
歌います。

「決闘をやめさせる」ことに失敗し、それぞれのリーダーが死ぬ

The Rumble/決闘

高速道路の高架下

決闘が始まります。
遅れてきたトニーが止めに入りますが、決闘は収まりません。

騒動の中、ベルナルドがリフを刺し殺します
するとそれに怒ったトニーがベルナルドを刺し殺してしまいます

混乱の中で警察が駆け付け、皆は逃げていきます。

 トニーは、愛するマリアの兄(ベルナルド)を殺したことになります。

第2幕:『ウエストサイド物語』の詳しいあらすじ

まだ事実を知らないマリアが、恋に浸っている

I Feel Pretty/素敵な気持ち

マリアは仲間に「決闘は中止よ。今夜は私たちの結婚式。」と告げ、デートの準備をしています。

マリアが「トニーが兄を殺した」ことを知る

そこにチノが駆け込んできます。
マリアは「トニーが兄ベルナルドを殺した」ことを聞かされます。

チノは部屋にあった銃を取り、去っていきます。

Somewhere/どこかへ

一人で祈りを捧げるアリアのもとに、トニーが現れます。
マリアはトニーを責めます。
トニーは警察に出頭すると言いますが、マリアはそれを止めます。

トニーは「どこか遠くへ行こう」と歌い、空想シーンへと入ります。(Somewhere)

チノがトニーの命を狙っている

Gee, Officer Krupke/クラプキ巡査どの

決闘を終えたジェッツのメンバーは、自分たちの境遇を社会のせいだと訴えます。

 クラプキ巡査・・物語に出てくる警察のうちの一人。

「チノがトニーの命を狙っている」ことを知った彼らは、手分けしてトニーを探すことにします。

A Boy Like That/I Have Love

マリアとトニーがベッドで寝ているところに、アニタが現れます。
トニーはドクの店で会うことを約束して去ります。

アニタは「あんな男忘れろ!」と言いますが、マリアの愛情の強さに負けます。
アニタはマリアに「チノがトニーの命を狙っている」ことを教えます。

警察がマリアの事情聴取に来るので、アニタは「マリアがドクの店に遅刻する」ことを伝えにドクの店に向かいます。

アニタが「マリアは死んだ」と嘘をつき、トニーが店を出る

Taunting Scene/あざけりの場面

ドクの店にジェッツのメンバーが集まっています。

 トニーもドクの店にいます。

そこにアニタが「マリアの伝言」を伝えに現れます。
しかしジェッツのメンバーは彼女をバカにし相手にしません。
怒ったアニタは「マリアはチノに殺された!」と嘘をつきます。(Taunting Scene)

トニーは店を駆け出し、「チノ!僕も殺せ!」と叫びまわります。

トニーの死

トニーはマリアの影を見つけます。
彼女に近づこうとしたとき、トニーはチノに撃たれます

マリアが駆け寄り、ジェッツとシャークスのメンバーも集まってきます。
マリアと皆が見守る中、トニーは帰らぬ人となり悲しみに包まれます。

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