ボイストレーニングにおいて、姿勢は大切です。
「姿勢は全く関係ない」と言っている「歌の上手な人」の多くも、知らずのうちに良いバランスがとれていることが多いです。
ここでは姿勢のそもそもの考え方について少し取り上げてみたいと思います。

ボイトレでの「姿勢」は動的な表現

姿勢という言葉はボイストレーニングには不向きです。

姿勢という言葉を辞書で調べると「からだの構え方。また、構え。かっこう。」と出てきます。

この意味からイメージするものは静止画だと思います。
「姿勢」は止まった状態を想像させます。

しかし、「歌の正しい姿勢」は動画です。
固まった状態ではない、もっと柔らかいものです。
常に柔軟な動きができるような状態を保ってください。

一番悪い姿勢の例は、軍隊の「ピシッとした」立ち方です。
あの立ち方は、ある意味良い姿勢に思えますね。
しかし、あのような立ち方だと「自由な声」は出ません。

声は筋肉を動かすことで発生します。
また歌はメインは喉周辺の筋肉を使いますが、全身運動でもあります。
アスリートと同じように、バランスのとれた体勢が理想的です。

posture-image

姿勢を自分なりに定義づけよう

「歌の正しい姿勢」を適切に理解するために、「姿勢」を動的な表現になるように言い換えてみましょう。

歌う姿勢とは「・・・・・」である。
「・・・・・」の部分を自分なりに作ってみてください。
それで、「歌の正しい姿勢」がよりイメージできるようになります。

例えば
①歌う姿勢とは「活き活きとした身体の状態を維持すること」である。
②歌う姿勢とは「いつでも自由に動き出せる筋肉の状態を作ること」である。
③歌う姿勢とは「常に僅かな動きがある中で、身体のバランスを整えること」である。
などです。

いかがでしょうか?
「姿勢」という言葉が、わかりやすくなったと思います。

姿勢とは「止まっているもの」ではなく「動いているもの」です。
静止画ではなく動画です。
このことを意識してボイストレーニングにも取り入れてみてください。

様々な姿勢で歌えるのがベスト

理想の姿勢は決まっているかもしれませんが、最終的には様々な姿勢で歌えるようになることが望ましいです。
歌を歌うための身体のバランスを覚えてしまえば、そのバランスさえ保てば姿勢が変わってもある程度自由に歌えるようになります。

バランスの感覚は人それぞれだと思います。
ただ多くの人に共通して言えることは、身体の表面の筋肉ではなく内部にバランスをとれる場所があるはずです。

自分自身の声のよりどころとなる、身体のバランスのとり方を見つけたいですね。

 
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