『Come scoglio immoto resta(岩のように動かずに)』は、モーツァルト作曲のオペラ『コジ・ファン・トゥッテ』の第14曲(第1幕第11景)でフィオルディリージによって歌われます。
このオペラは、「浮気」をテーマにしたユニークな物語です。
この曲でフィオルディリージは「私の意志は岩のように固いの。私は絶対浮気はしない!」と歌いますが、結局は浮気をしてしまいます。

そんな『コジ・ファン・トゥッテ』は、モーツァルトの傑作オペラの一つとして評価されている作品で、世界各地で上演され続けています。

 意外なこと20世紀に入るまでは、このオペラの評価は低く、上演される回数も多くありませんでした。
その原因は『台本が不道徳』ということでした。

ここでは『Come scoglio immoto resta』の歌詞と対訳を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
不自然な場合もありますが、歌詞と日本語訳は可能な範囲で行が対応するように訳しています。

専門家の日本語訳ではありませんので、参考程度にご覧ください。

↑ 『コジ・ファン・トゥッテ』の詳細はこちらから

『Come scoglio immoto resta』の名演

※アリア部分は1:23辺りから

エディタ・グルベローヴァ(Edita Gruberová/1946年- )
チェコスロバキア(現スロバキア)のブラチスラヴァ生まれのソプラノ歌手

『Come scoglio immoto resta』の歌詞1

Come scoglio immoto resta
Contra i venti e la tempesta,
Così ognor quest'alma è forte
Nella fede e nell'amor.

『Come scoglio immoto resta』の対訳1

岩のように 動かずにいる
風にも嵐にも立ち向かう
このように いつもこの心は(意志が)強いのよ
貞節にも 愛にも

単語の意味

come/~のように
scoglio/岩
immoto/不動の、身じろぎもしない
restare/とどまる、ままでいる

contrare/反抗する
vento/風
tempesta/嵐

così/このように
ognora/いつも
questo/この
alma/魂、精神
forte/強い

fede/信用、忠実
amore/愛

『Come scoglio immoto resta』の歌詞2

Con noi nacque quella face
Che ci piace, e ci consola,
E potrà la morte sola
Far che cangi affetto il cor.

『Come scoglio immoto resta』の対訳2

情熱(たいまつ)が私たちに生まれ
それは私たちをを喜ばせ 慰めます

そして 死だけが可能にするの
この心に 愛情の変化をあたえることが

単語の意味

nacque-nascere/生まれる
quello/あの、その
face/たいまつ、情熱

piacere/気に入る
consolare/慰める

potere/できる(can)
morte/死
solo/だけ、唯一の

cangiare/変わる、変える
affetto/愛情
core/心

『Come scoglio immoto resta』の歌詞3

Rispettate, anime ingrate,
Quest'esempio di costanza;

E una barbara speranza
Non vi renda audaci ancor!

『Come scoglio immoto resta』の対訳3

敬意を表しなさい 不愉快な人たちよ
この貞節の手本に

その粗野な望みが
あなたたちを二度と大胆にすることがないように!

単語の意味

rispettare/尊敬する、敬意を表する
anime/魂、命、人
ingrato/恩知らずの、不愉快な

esempio/例、模範、手本
costanza/堅実、節操

barbaro/粗野な
speranza/希望、望み
rendere/返す、与える、生む
audace/大胆
ancora/もう一度、まだ

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