「Di quella pira l'orrendo foco」はヴェルディ作曲のオペラ「トロヴァトーレ」(1853年初演)でマンリーコ(テノール)によって歌われるアリアです。
最後のハイCの音はテノールにとって聞かせどころで、人気のあるアリアの一つでもあります。
この2年前には「リゴレット」が初演されており、「トロヴァトーレ」は「リゴレット」と並んでヴェルディ中期の傑作と言われています。
ここでは「Di quella pira l'orrendo foco」の歌詞と対訳を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
不自然な場合もありますが、歌詞と日本語訳は可能な範囲で行が対応するように訳しています。
専門家の日本語訳ではありませんので、参考程度にご覧ください。
Di quella piraの名演
アリアは5:20辺りから
ルチアーノ・パヴァロッティ(Luciano Pavarotti、1935年10月12日 – 2007年9月6日)
イタリアのテノール歌手
Di quella piraの歌詞1
Di quella pira l'orrendo foco
Tutte le fibre m'arse avvampò!...
Empi spegnetela, o ch'io tra poco
Col sangue vostro la spegnerò...
Di quella piraの対訳1
燃えさかる恐ろしい炎が
(私の)身体を焼きつくし火をつけた
邪悪な人よ、それを消せ、そうしないならば私はもう少しで
あなたの血で消してみせよう
単語の意味
quello/あの・その
pira/(火葬用の)積みまき
orrendo/恐ろしい・身の毛のよだつ・残酷極まりない
foco→fuoco/火・炎
fibra/繊維・ファイバー・体質・血管・内部
avvampare/火が付く・点火する・赤くなる
empio/無神論者・邪悪な人・残忍な人
spegnere/消す・消化する・切る
la/それを
o/あるいは・そうでないと
io/私は
tra poco/もう少しすれば
sangue/血・流血
vostro/君たちの・あなた様の
Di quella piraの歌詞2
Era già figlio pria d'amarti
Non può frenarmi il suo martir.
Madre infelice, corro a salvarti,
O teco almeno corro a morir!
Di quella piraの対訳2
君を愛する前に私は息子です
あなたの苦悩でも私を抑えることはできない
可哀想な母よ、急いで救いに行きます
そうでなければ、せめて共にただちに死のう!
単語の意味
figlio/息子・若者
pria/その前に・前は
amare/愛する
ti/君を
frenare/ブレーキをかける・抑える。抑制する
martire/苦悩・苦痛
infelice/不幸な・不運な・惨めな
madre/母
correre/走る・急いで~する・駆けつける
salvare/救う・守る・保護する
teco/共に
almeno/せめて・少なくとも
morire/死ぬ
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