『Il lamento di Federico(フェデリコの嘆き)』(È la solita storia del pastore.../ありふれた話)は、フランチェスコ・チレア(Francesco Cilea/1866年-1950年)の作曲したオペラ『アルルの女』の中でフェデリコによって歌われます。
チレアの作曲したオペラは『アドリアーナ・ルクヴルール』が知られていますが、それ以外のオペラは現在上演される機会はほとんどありません。
『アルルの女』も同様に上演されることはほとんどありませんが、音楽の美しさから『フェデリコの嘆き』はコンサートでは度々演奏されます。
ここでは『Il lamento di Federico(フェデリコの嘆き)』の対訳・日本語訳を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
不自然な場合もありますが、歌詞と日本語訳は可能な範囲で行が対応するように訳しています。
専門家の日本語訳ではありませんので、参考程度にご覧ください。
『フェデリコの嘆き(ありふれた話)』の名演
ルチアーノ・パヴァロッティ(Luciano Pavarotti/1935年10月12日-2007年9月6日)
イタリアのテノール歌手
『フェデリコの嘆き(ありふれた話)』の歌詞1
È la solita storia del pastore...
Il povero ragazzo voleva raccontarla
E s'addormì.
C'è nel sonno l'oblio.
Come l'invidio!
『フェデリコの嘆き(ありふれた話)』の対訳1
それは羊飼いのありふれた話です…
哀れな少年はその話をしたがっていました
そして眠ってしまった
眠りでそれをすっかり忘れてしまう
何とうらやましいことだ
単語の意味
solito/いつもの
storia/物語・歴史
pastore/羊飼い
povero/哀れな
ragazzo/少年
voleva-volere/~したい
raccontare/語る
addormire/眠らせる
sonno/眠り
oblio/忘却
come/なんと
invidio/うらやましさ
『フェデリコの嘆き(ありふれた話)』の歌詞2
Anch'io vorrei dormir così,
nel sonno almen l'oblio trovar!
La pace sol cercando io vo'.
Vorrei poter tutto scordar!
Ma ogni sforzo è vano.
Davanti ho sempre
di lei il dolce sembiante.
『フェデリコの嘆き(ありふれた話)』の対訳2
私もあのように眠りたいなあ
せめて眠って忘れられたら!
私は安らぎだけを探し求めているのだ
すべてを忘れられたらなあ
しかし、どんな努力も無駄なんだ
私の前にはいつも
彼女の優しい姿がある
単語の意味
anche/もまた
vorrei-volere
dormire/眠る
così
sonno/眠り
almeno/せめて
oblio/忘却
trovare/見つける
pace/安らぎ・平安
solo/だけ
cercare/探す・探し求める
potere/できる
tutto/すべて
scordare/忘れる
ma/しかし
ogni/どの~も
sforzo/努力
vano/むだな
davanti/前に
sempre/いつも
dolce/甘い・優しい
sembiante/外見・姿・顔
『フェデリコの嘆き(ありふれた話)』の歌詞3
La pace tolta è solo a me.
Perché degg'io tanto penar?
Lei! Sempre lei mi parla al cor!
Fatale vision, mi lascia!
Mi fai tanto male! Ahimè!
『フェデリコの嘆き(ありふれた話)』の対訳3
私には安らぎはない
なぜ私はこんなに苦しまなければならないのか
彼女は いつも 彼女は心に話しかけてくる
宿命的な幻よ 私から去れ!
あなたは私をとても不幸にする ああ!
単語の意味
pace/安らぎ・平安
tolto/取り去った・除いて
perché/なぜ
dovere/~しなければならない
tanto/たくさんの
penare/苦しむ
sempre/いつも
parlare/話す
core/心
fatale/宿命的な
visione/見ること・視覚・幻・幻覚
lasciare/残す・去れ
fai-fare/する
male/悪く・不幸に
ahimè/ああひどい(深い悲哀・悲痛を表す)
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