『Frühlingsglaube(春の信仰)』は、オーストリアの作曲家フランツ・シューベルト(Franz Schubert/1797年-1828年)によって1820年に書かれました。

詩は10歳年上のドイツの詩人ルートヴィッヒ・ウーラント (Ludwig Uhland/1787年-1862年)のものです。
ウーラントは弁護士、政治家としても活躍した人物でした。

 タイトルの『Frühlingsglaube(春の信仰)』は、それぞれ「Frühling=春」「Glaube=信頼、思い、信仰」という意味です。
他には『春の想い』『春にまつ』などの日本語タイトルが付けられています。
 シューベルトはドイツ歌曲において大きな功績を残したことから、「歌曲の王」とも呼ばれています。

ここでは『Frühlingsglaube(春の信仰)』の歌詞と対訳を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
不自然な場合もありますが、歌詞と日本語訳は可能な範囲で行が対応するように訳しています。

専門家の日本語訳ではありませんので、参考程度にご覧ください。

『Frühlingsglaube(春の信仰)』の名演

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Dietrich Fischer-Dieskau/1925年-2012年)
ドイツのバリトン歌手

『Frühlingsglaube(春の信仰)』の歌詞1

Die linden Lüfte sind erwacht,
Sie säuseln und wehen Tag und Nacht,
Sie schaffen an allen Enden.
O frischer Duft,o neuer Klang!
Nun,armes Herze, sei nicht bang!
Nun muß sich alles,alles wenden.

『Frühlingsglaube(春の信仰)』の日本語訳1

穏やかなそよ風が吹いて
昼も夜も さらさらと音を立ててなびく
至る所で吹いている
ああ 新鮮な香り、ああ 新しい響き!
さあ かわいそうな心よ、心配はいらない
今すべてが、すべてが変わるに違いない

単語の意味

ドイツ語意味
lind穏やかな、優しい
Luft空気、息、そよ風
erwachen目を覚ます、生じる
säuselnさらさらと音を立てる
wehen吹く、なびく
Tag
Nacht
schaffenやり遂げる、運ぶ、作り出す
allすべての
Enden終わり、端
an allen Enden至る所に
frisch新鮮な
Duft香り、匂い
neu新しい
Klang音、響き
nun今、さて、さあ
arm貧しい、かわいそうな、不幸な
Herz心臓、心
bange心配な、不安な
müssenしなければいけない、ちがいない(must)
wenden裏返す、向きが変わる

『Frühlingsglaube(春の信仰)』の歌詞2

Die Welt wird schöner mit jedem Tag,
Man weiß nicht, was noch werden mag,
Das Blühen will nicht enden;
Es blüht das fernste,tiefste Tal:
Nun, armes Herz, vergiß der Qual!
Nun muß sich alles, alles wenden.

『Frühlingsglaube(春の信仰)』の日本語訳2

世界は日々もっと美しくなり
人にはわからない、これからどうなるのかは
花が咲くことに終わりはなく
遥か遠くにある最も深い谷にも花が咲く
さあ かわいそうな心よ、苦しみを忘ろ!
今すべてが、すべてが変わるに違いない

単語の意味

ドイツ語意味
Welt世界
werdenなる
schön美しい
jederいずれの~も(every)
Tag一日
man人は
wissen知っている
was何、こと(what)
nochまだ、これから
werdenなる
mögenかもしれない、だろう
blühen咲いている
enden終わる
fern遠い
tief深い
Tal
nun今、さて、さあ
arm貧しい、かわいそうな、不幸な
Herz心臓、心
vergessen忘れる
Qual苦痛、苦しみ
müssenしなければいけない、ちがいない(must)
wenden裏返す、向きが変わる

その他の曲目一覧(目次)

その他の作品・あらすじ・歌詞対訳などは下記リンクをクリックしてください。

クラシック作品(目次)

オペラ作品(目次)

ミュージカル作品(目次)

歌詞対訳(目次)

ピアノ無料楽譜(目次)