『Ich grolle nicht』は、ローベルト・シューマン(Robert Schumann/1810年-1856年)が作曲した連作歌曲『詩人の恋(Dichterliebe)』の第7曲にあたります。

『詩人の恋』は第6曲までは愛の喜びが歌われており、第7曲からは失恋の悲しみが、そして最後には苦しみが歌われていると言われています。

ここでは『Ich grolle nicht』の歌詞と対訳を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。

『Ich grolle nicht』の名演

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ (Dietrich Fischer-Dieskau/1925年-2012年)
ドイツのバリトン歌手

『Ich grolle nicht』の歌詞1

Ich grolle nicht, und wenn das Herz auch bricht,
Ewig verlor’nes Lieb! ich grolle nicht.
Wie du auch strahlst in Diamantenpracht,
Es fällt kein Strahl in deines Herzens Nacht.

『Ich grolle nicht』の対訳1

私は恨んでいない、心が壊れたとしても
永遠に失われた愛よ!私は恨んでいない
もし君がダイヤモンドで光り輝いても
君の心の暗闇には一切光は射さない

単語の意味

grolle【恨んでいる】
wenn【もし~であれば】
Herz【心臓、心】
brechen【折る、折れる】
aufbrechen【割れる、裂ける】
ewig【永遠の】
verloren【絶望的な、失われた】
Liebe【愛】
strahlen【光り輝く】
diamanten【ダイアモンドの】
Pracht【華やかさ、見事なもの】
fallen【落ちる、射す】
kein【~ない】
Strahl【光】
Nacht【夜】

『Ich grolle nicht』の歌詞2

Das weiss ich längst. Ich sah dich ja im Traume,
Und sah die Nacht in deines Herzens Raume,
Und sah die Schlang’, die dir am Herzen frisst,
Ich sah, mein Lieb, wie sehr du elend bist.
Ich grolle nicht.

『Ich grolle nicht』の対訳2

そのなことはとっくにわっかている。私は君を夢で見たんだ
君の心に暗闇を見たんだ
そしてヘビをみたんだ、それは君の心を食べてしまう
私は見たんだ、恋人よ、君がどれだけ惨めなのかを
私は恨んでいない

単語の意味

wissen【知っている】
längst【とっくに】
sehen【見える、見る】
Traume【夢】
Nacht【夜】
Herz【心臓、心】
Raume【部屋、場所、空間】
Schlange【ヘビ】
fressen【食べる】
Liebe【愛、恋人】
sehr【とても】
elend 【惨めな、不幸な】

その他の曲目一覧(目次)

その他の作品・あらすじ・歌詞対訳などは下記リンクをクリックしてください。

クラシック作品(目次)

オペラ作品(目次)

ミュージカル作品(目次)

歌詞対訳(目次)

ピアノ無料楽譜(目次)