目次
項目 | データ |
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作曲年 | 1816年 |
作曲者 | フランツ・シューベルト |
作詞者 | J.W.v.ゲーテ |
フランツ・シューベルト(Franz Schubert, 1797年-1828年)の『天使の合唱(Chor der Engel)』は、1816年に作曲されました。
ドイツの詩人ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe、1749年-1832年)の代表作『ファウスト』のテキストにのせて歌われる混声四部合唱です。
『ファウスト』は二部構成で、第一部は1808年、第二部はゲーテの死の翌年1833年に発表されました。
曲ができたのが1816年ですので、ゲーテが『ファウスト』を発表してから約8年後に書かれた作品と言うことになります。
ちなみにシューベルトの作曲した『糸を紡ぐグレートヒェン』(1814年)や『トゥーレの王』(1816年)の歌詞も『ファウスト』からきています。
シューベルト『天使の合唱 (Chor der Engel)』の演奏
合唱:The Rundfunkchor Berlin (Berlin Radio Choir)
1925年に設立されたドイツのプロ合唱団
『天使の合唱 (Chor der Engel)』の歌詞
Christ ist erstanden!
Freude dem Sterblichen,
Den die verderblichen,
Schleichenden, erblichen
Mängel unwanden.
『天使の合唱 (Chor der Engel)』の日本語訳
【森鴎外の翻訳】
クリストはよみがへりたまひぬ。
身をも心をも損(そこな)ふべき、
緩やかに利く、親譲(おやゆずり)の
害毒(がいどく)のまつはれたる、
死ぬべきもの等(ら)に喜(よろこび)あれ。
ファウストに語り掛ける「天使の合唱」
『ファウスト』には、重要な登場人物が2人います。
人間のファウスト博士と、誘惑の悪魔メフィストーフェレスです。
メフィストーフェレスがファウストの魂を悪の道へ誘おうとするのが、この物語の内容です。
ファウストはメフィストーフェレスと「死後の魂の服従を交換条件に、現世で人生のあらゆる快楽や悲哀を体験させる」という契約を交わします。
契約後、ファウストは若い娘に恋をし、子供を身籠らせます。
さらには彼女の母親を毒殺し、彼女の兄も殺してしまいます。
一方若い娘は、絶望の余り産んだ子供を殺してしまいます。
このように『ファウスト』は、とても悲劇的なストーリーです。
『天使の合唱 (Chor der Engel)』のテキストは、ファウストがまだ若い娘と出会う前の物語の前半に登場します。
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