「Dove sono i bei momenti」はモーツァルト作曲のオペラ「フィガロの結婚」の第20曲で、伯爵夫人(コンテッサ)によって歌われるアリアです。
「フィガロの結婚」はモーツァルトを代表する作品で、1786年に作曲されました。
台本はダ・ポンテによって書かれており、この他にもモーツァルトのオペラである「ドン・ジョヴァンニ」「コジ・ファン・トゥッテ」もダ・ポンテによって書かれました。
オペラではありますが、幕が開く前の序曲の冒頭部分は誰もが一度は耳にしたことがあると思います。
ここでは「Dove sono i bei momenti」の歌詞と対訳を紹介したいと思います。
レチタティーヴォ部分の「E Susanna non vien! Sono ansiosa」は別ページで紹介します。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
不自然な場合もありますが、歌詞と日本語訳は可能な範囲で行が対応するように訳しています。
専門家の日本語訳ではありませんので、参考程度にご覧ください。
Dove sono i bei momentiの名演
※1:50過ぎからアリア開始
バルバラ・フリットリ(Barbara Frittoli、1967年 - )
イタリアのソプラノ歌手
Dove sono i bei momentiの歌詞1
Dove sono i bei momenti
di dolcezza e di piacer,
dove andaro i giuramenti
di quel labbro menzogner?
Dove sono i bei momentiの対訳1
美しい時間はどこにあるのだろう
甘さと喜びの ※momentiにかかる
誓いはどこにいったのだろう
あの偽りの唇の ※giuramentiにかかる
単語の意味
dove/どこに・どこで
sono→essere(英語:be動詞)
bei→bello/美しい
momento/瞬間・時期
dolcezza/甘さ・優しさ・喜び
piacere/喜び・楽しみ
andare/行く
giuramento/誓い
quel/あの
labbro/唇・口
menzognero/うそつきの・偽りの・でたらめの
Dove sono i bei momentiの歌詞2
Perché mai, se in pianti e in pene
per me tutto si cangiò,
la memoria di quel bene
dal mio sen non trapassò?
Dove sono i bei momentiの対訳2
いったいどうして、涙と苦悩で
私にとっての全ては変わったのに
あの素晴らしい思い出は
私の胸から消え去らなかったのだろう
単語の意味
perché/なぜ
mai/決して~ない・いったい・今までに
perché mai/いったいなぜ・いったいどうして
se/もし~ならば・~なのに・~かどうか
pianto/涙
pena/刑罰・苦悩・心配・苦労
tutto/すべて・全部
cangiare/変わる・変化する
memoria/記憶・思い出
bene/良いこと・愛
mio/私の
seno/胸
trapasssare/移る・通る・横切る・あの世へ行く・貫く
Dove sono i bei momentiの歌詞3
Ah! Se almen la mia costanza
nel languire amando ognor,
mi portasse una speranza
di cangiar l'ingrato cor.
Dove sono i bei momentiの対訳3
あぁ! せめてもし私の節操が
いつも愛しながらやつれているときに
私に希望を持ってきてくれるのであれば
その恩知らずの心を変えてくれる(希望) ※speranzaにかかる
単語の意味
se/もし~ならば・~なのに・~かどうか
almen/せめて
costanza/堅実・節操・安定
languire/弱る・やつれる・憔悴する
amare/愛する・好む
ognora→sempre/いつも
portare/もってくる・もっていく
speranza/希望
cangiare/変わる・変化する
ingrato/恩知らずの・不愉快な・不毛の
core→cuore/心・心臓
その他の曲目一覧(目次)
その他の作品・あらすじ・歌詞対訳などは下記リンクをクリックしてください。