『Hör' ich das Liedchen klingen』は、ローベルト・シューマン(Robert Schumann/1810年-1856年)が作曲した連作歌曲『詩人の恋(Dichterliebe)』の第10曲にあたります。
『詩人の恋』は第6曲までは愛の喜びが歌われており、第7曲からは失恋の悲しみが、そして最後には苦しみが歌われていると言われています。
ここでは『Hör' ich das Liedchen klingen』の歌詞と対訳を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
『Hör' ich das Liedchen klingen』の歌詞1
Hör' ich das Liedchen klingen,
Das einst die Liebste sang,
So will mir die Brust zerspringen
Von wildem Schmerzensdrang.
『Hör' ich das Liedchen klingen』の対訳1
私はあの歌が聞こえてくると
かつて恋人が歌った(上の行にかかる)
私の胸は裂けそうになる
ひどい悲しみによって
ドイツ語の意味
hörn【聞く】
Lied【歌】
...chen【小さなもの、愛らしいもの】を意味する
klingen【鳴る、聞こえる】
einst【かつて、以前】
Liebste【恋人】
singen【歌う】
Brust【胸】
zerspringen【砕ける、割れる】
wild【野生の、ひどい、激しい】
Schmerz【痛み、悲しみ
Drang【衝動、圧迫】】
『Hör' ich das Liedchen klingen』の歌詞2
Es treibt mich ein dunkles Sehnen
Hinauf zur Waldeshöh',
Dort löst sich auf in Tränen
Mein übergroßes Weh.
『Hör' ich das Liedchen klingen』の対訳2
陰鬱な憧れが私を追い立てる
森の高みへと
そこで涙に溶けていく
私のとてつもない悲しみが
ドイツ語の意味
treiben【追い立てる、駆り立てる、流しだす】
dunkel【暗い、にぶい、気分の重い、陰鬱な】
sehnen【憧れる】
hinauf【上へ】
Wald【森】
Höhe【高み、山、頂点】
dort【そこで、あそこに】
auflösen【とける、とかす】
Träne【涙】
übergroß【巨大な】
Weh【悲しみ】
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