「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」はイタリアを代表するオペラ作曲家であるプッチーニ(Puccini)のオペラ「ラ・ボエーム(La Bohème)」の劇中でミミ(ソプラノ)によって歌われます。
ロドルフォ(テノール)と出会ったミミが自己紹介をする場面で歌われます。
この「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」の直前には、ロドルフォの自己紹介のアリア「Che gelida manina(なんて冷たい手)」が歌われています。そのロドルフォのアリアの最後で「今度はあなたのことを教えて」とお願いされたミミは自分について話し始めるのです。
ここでは「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」の対訳や解説を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
不自然な場合もありますが、歌詞と日本語訳は可能な範囲で行が対応するように訳しています。
専門家の日本語訳ではありませんので、参考程度にご覧ください。
「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」の名演
ミレッラ・フレーニ(Mirella Freni, 1935年2月27日 - )
イタリアのソプラノ歌手
「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」の歌詞1
Si. Mi chiamano Mimì ma il mio nome è Lucia...
la storia mia è breve....
A tela e a seta ricamo in casa e fuori...
Son tranquilla e lieta ed mio svago far gigli e rose...
Mi piaccion quelle cose che han sì dolce malia che parlano d’amor, di primavere,
che parlano di sogni e di chimere, quelle cose che han nome poesia...
Lei m'intende?
「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」の対訳1
えぇ、私はみんなからミミと呼ばれています。でも、私の名前はルチーアです...
私の話は短いですよ...
家でも外でも布や絹に刺繍をしています...
私はもの静かで幸せ者で、私の趣味はユリやバラを製作することです...
私はこんな事が好きです。とても甘い魅惑を持ったもの、愛について、春について語ること、
夢について、そして幻想について語ること、詩という名を持つ こんなことが...
あなたは私を理解できますよね?
単語の意味
chiamarsi/という名前である、...と呼ばれる
ma/しかし、でも
nome/名前
storia/物語、身の上話、経歴
breve/短い
tela/布、織物
seta/絹、絹布
ricamare/刺繍する
casa/家
fuori/外で
tranquillo/穏やかな、静かな
lieto/嬉しい、幸せな
svago/息抜き、趣味
giglio/ユリ
rosa/バラ
piacere/好みの物である
cosa/物、事
sì/このように、とても
dolce/甘い、優しい、うっとりとする
malia/魔法、魅惑
parlare/話す
amore/愛
primavere/春
sogno/夢
chimera/幻想
poesia/詩
intendere/理解する、解釈する、聞く
「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」の歌詞2
Mi chiamano Mimì il perchè non so.
Sola mi fò il pranzo da me stessa.
Non vado sempre a messa ma prego assai il Signor.
Vivo sola soletta,
là in una bianca cameretta; guardo sui tetti e in cielo.
ma quando vien lo sgelo il primo sole è mio...
il primo bacio dell’aprile è mio…il primo sole è mio.
「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」の対訳2
私はみんなからミミと呼ばれています。それがなぜかは知らないわ。
私は一人で昼食を食べます。
いつもミサに行くわけではないけど、十分に神様にお祈りはしているわ。
私は一人で、独りぼっちで暮らしているの。
あそこの白い小さな部屋で、屋根の上を、そして空を眺めているの。
でも雪解けが起こる時、最初の太陽は私のもの...
四月の最初の口づけは私のもの...最初の太陽は私のもの。
単語の意味
perchè/なぜ、どうして
so→sapere/知る、できる
solo/一人の
pranzo/昼食
stesso/自身
vado→andare/行く
sempre/いつも
messa/ミサ
pregare/...に祈る
assai/大いに、十分に
vivere/生きる、生活する
bianco/白い
cameretto/小さい部屋
guardare/見る、眺める
tetto/屋根
cielo/空
quando/...の時
venire/来る、到来する、起こる
sgelo/雪解け
primo/最初の、初めての
sole/太陽
bacio/口づけ
aprile/四月
「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」の歌詞3
Germoglia in un vaso una rosa...
Foglia a foglia la spio!
Così gentil il profumo di fior!...
Ma i fior che io faccio ahimè!...
i fior che io faccio ahimè, non hanno odore!
Altro di me non le saprei narrare:
sono la sua vicina che la vien fuori d’ora a importunare.
「Mi chiamano Mimì(私の名はミミ)」の対訳3
花瓶からバラが芽を出すの...
私は花びらを1枚ずつ垣間見るの!
花の香りはこんなにも優美なのよ!...
でも、私が作る花は あぁ!...
私が作る花は あぁ、香りを持たないの!
他に私のことでお話し出来ることはないけれど
私はうるさく邪魔しにこんな時間に外からやってきたあなたの隣人です。
単語の意味
germogliare/発芽する、枝葉が出る
vaso/壺、花瓶
foglia/葉、花びら
a/...ずつ
spiare/垣間見る、うかがう
così/このように、これほど
gentile/優しい、優美な
profumo/香り
fiore/花
odore/香り
altro/他の、別の
narrare/話す
vicino/隣人
ora/時間
importunare/うるさく邪魔する
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