「Non piangere,Liù!(泣くな、リューよ)」はイタリアを代表するオペラ作曲家であるプッチーニ(Puccini)のオペラ「トゥーランドット(Turandot)」の劇中でカラフ(テノール)によって歌われます。
この「Non piangere,Liù!(泣くな、リューよ)」の直前には、密かに王子(カラフ)を愛するリューによって切ないアリア「Signore, ascolta!(お聞き下さい、王子様)」が歌われています。
リューは涙ながらに思いを訴えますが、その思いはカラフには届かず、カラフは決意を持って父である王・ティムールをリューに託します。
ここでは「Non piangere,Liù!」の対訳や解説を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
不自然な場合もありますが、歌詞と日本語訳は可能な範囲で行が対応するように訳しています。
専門家の日本語訳ではありませんので、参考程度にご覧ください。
Non piangere,Liù!の歌詞1
Non piangere, Liù!
Se in un lontano giorno
io t'ho sorriso,
per quel sorriso,
dolce mia fanciulla,
m'ascolta:
Non piangere,Liù!の対訳1
泣かないでくれ リューよ!
もし、遠い昔の日に
私があなたに微笑んだのならば
その微笑みのために
私のいとしい娘よ
私の話を聞いてくれ
単語の意味
piangere/泣く
se/もし~ならば
lontano/遠い・はるか以前の・遠い昔の・かけ離れた
giorno/日・昼間
sorridere/ほほえむ・にっこりする
dolce/甘い・穏やかな・優しい・愛する
fanciulla/少女・娘・恋人
ascoltare/聞く・従う・耳を貸す
Non piangere,Liù!の歌詞2
il tuo signore
sarà domani, forse, solo al mondo…
Non lo lasciare,
portalo via con te!
Non piangere,Liù!の対訳2
あなたの主は
彼は明日、おそらく、世界で一人ぼっちになるだろう...
彼を見放さないでくれ
あなたと一緒にここから立ち去るのだ!
単語の意味
tuo/あなたの・君の
signore/~さん・主・主人・紳士・男性
domani/明日
forse/たぶん・おそらく
solo/ひとりの・ただ~だけ
mondo/世界・天地・この世
lo/彼を・それを
lasciare/残す・置いておく・去る・放置する・ままにさせる
con(英語:with)
portare via/連れ去る・立ち去らせる・別の場所に移す
via/向こうへ・よそへ
Non piangere,Liù!の歌詞3
Dell'esilio addolcisci a lui le strade!
Questo … questo, o mia povera Liù,
al tuo piccolo cuore che non cade,
chiede colui che non sorride più.
Non piangere,Liù!の対訳3
この逃亡の道の父を慰めてあげてくれ!
こんな...こんな 私の可哀想なリューよ
屈することのないあなたの小さな心に
これ以上微笑むことのない人がお願いする
単語の意味
esilio/追放・流罪・亡命
addolcire/甘くする・慰める
strada/道路・道・道順
povero/貧しい・哀れな・可哀想な・愚かな
piccolo/小さい・幼い
cuore/心・心臓
che/関係代名詞
cadere/ころぶ・失敗する
più/もっと多く
colui/~するところの人・あの人
chiedere/求める・頼む・願う・尋ねる
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