プーランクピアノ協奏曲
作曲1949年
初演1950年1月6日(作者自身のピアノ演奏)
演奏時間約20分

フランシス・プーランク(Francis Poulenc/1899年-1963年)の『ピアノ協奏曲』は、彼が書いた5つの協奏曲の中の最後の作品です。
ボストン交響楽団の委嘱で1949年に作曲されたもので、3楽章から成り約20分の演奏時間です。

演奏される機会は決して多くありませんが、親しみやすい旋律が溢れており、クラシック音楽に馴染みのない方でも聴きやすい作品です。

プーランク『ピアノ協奏曲』の演奏

ピアノ:マルーシア・ジャンテ(Maroussia Gentet/1992年-)
指揮:ミッコ・フランク(Mikko Franck/1979年-)
管弦楽:フランス放送フィルハーモニー管弦楽団 (Orchestre philharmonique de Radio France)
録音:2019年10月9日

第2次世界大戦後の「パリとアメリカの関係回復」のために委嘱

『ピアノ協奏曲』は、プーランクがアメリカ旅行をしている際にボストン交響楽団から作曲を委嘱されます。
これは「プーランクの故郷パリとアメリカの関係を回復させる」ために依頼されたそうです。

初演の評価は「ほどほど」

初演は翌年にプーランク自身がピアノソロを務め、シャルル・ミュンシュ指揮・ボストン交響楽団の演奏で行なわれました。
しかし聴衆の反応は決して良くありませんでした。
「熱狂というよりは共感(more sympathy than real enthusiasm)」だったそうです。

「原因は当時のアメリカの聴衆がシベリウスを聴きすぎて、それに慣れてしまっていた」からとも言われています。

プーランク『ピアノ協奏曲』の名盤

【収録作品】
プーランク:
1.ピアノ協奏曲 S.146
2.ピアノと18の楽器のための舞踊協奏曲『オーバード』 S.51
3.2台のピアノのための協奏曲ニ短調 S.61
4.4手のためのピアノ・ソナタ S.8
5.2台ピアノのためのエレジー S.175
6.2台のピアノのためのヴァルス・ミュゼット『シテール島への船出』 S.150
【演奏】
ピアノ:ルイ・ロルティ
ピアノ:エレーヌ・メルシエ(3-6)
管弦楽:BBCフィルハーモニック(1-3)
指揮:エドワード・ガードナー(1-3)
【録音】
2015年4月27-30日(サルフォード、メディア・シティUK)

フランス系カナダ人のピアニスト、ルイ・ロルティBBCフィルハーモニックによるプーランクの『ピアノ協奏曲』です。
ショパン、ベートーヴェン、ラヴェルの演奏で評価の高い彼が、軽快で抒情的なプーランクを聴かせてくれます。

2021年からロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任した、若き名指揮者エドワード・ガードナー(Edward Gardner/1974年-)とBBCフィルハーモニックももちろん好演です。
3-6曲目では、同じくカナダ生まれのエレーヌ・メルシエがロルティと20年以上ぶりの共演を果たしています。

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