Vorrei morire!(私は死にたい!)はフランチェスコ・パオロ・トスティ(Francesco Paolo Tosti, 1846年~1916年)によって1878年に作曲されました。
詩はエミーリオ・プラーガ(Emilio Praga, 1839年~1875年)によるものです。
トスティはイタリアの作曲家で、主に歌曲を多く作曲しました。
イタリア語はもちろん、英語、フランス語の詩も取り上げ、歌曲の芸術的評価を高めました。
トスティの歌曲の美しい旋律と繊細な和音はたくさんの人に愛されているのではないでしょうか。
ここでは、トスティ作曲の「Vorrei morire!(私は死にたい!)」の対訳や解説を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
不自然な場合もありますが、歌詞と日本語訳は可能な範囲で行が対応するように訳しています。
専門家の日本語訳ではありませんので、参考程度にご覧ください。
「Vorrei morire!(私は死にたい!)」の名演
アルフレード・クラウス(Alfredo Kraus、1927年11月24日 - 1999 年9月10日)
スペインのテノール歌手
「Vorrei morire!(私は死にたい!)」の歌詞1
Vorrei morir ne la stagion dell'anno,
Quando è tiepida l'aria e il ciel sereno,
Quando le rondinelle il nido fanno,
Quando di nuovi fior s'orna il terreno;
「Vorrei morire!(私は死にたい!)」の対訳1
私は死にたい 一年の中のその季節に
空気が生暖かく、空が澄み切った時に
燕が巣を作る時に
大地が新しい花々で飾られる時に
「Vorrei morire!(私は死にたい!)」の歌詞2
Vorrei morir quando tramonta il sole,
Quando sul prato dormon le viole,
Lieta farebbe a Dio l'alma ritorno
A primavera e sul morir del giorno.
「Vorrei morire!(私は死にたい!)」の対訳2
私は死にたい 太陽が沈む時に
スミレが草原の上で眠る時に
喜んで神のもとへ魂は戻るだろう
春の夕暮れに
「Vorrei morire!(私は死にたい!)」の歌詞3
Ma quando infuria il nembo e la tempesta,
Allor che l'aria si fa scura scura:
Quando ai rami un foglia più non resta,
Allora di morire avrei paura.
「Vorrei morire!(私は死にたい!)」の対訳3
しかし黒雲と嵐が激怒する時には
そして空気が暗く暗くなり
枝に葉がもう1枚もない時には
その時は死について恐れを抱くだろう
「Vorrei morire!(私は死にたい!)」の単語の意味
stagione/季節
tiepido/生暖かい、ぬるい
sereno/澄み切った
nido/巣
ornarsi/身を飾る
terreno/大地、地面
tramontare/沈む
prato/草原、牧草地
dormire/眠る
lieto/喜ばしい
ritornare/戻る
morir del giorno/その日の夕暮れ
infuriare/激怒する
nembo/黒雲
tempesta/嵐
scuro/暗い
ramo/枝
foglia/葉
restare/残る
paura/恐れ
「Vorrei morire!(私は死にたい!)」のオススメ名盤
イタリア出身のテノール、アントニーノ・シラグーザ(Antonino Siragusa)のトスティの歌曲集です。やはりトスティの歌曲はテノールに合いますね。
また当たり前ですがイタリア人ですのでイタリア語が鮮明に聴こえます。
このCDにはトスティの歌曲が14曲収録されています。
1. 理想の女
2. 君なんかもう
3. マレキアーレ
4. 魅惑
5. 最後の歌
6. かわいい唇(アリエッタ・ディ・ポシッリポ)
7. 暁は光から
8. セレナータ
9. 私は死にたい
10. 私の歌
11. 悲しみ
12. 漁夫は歌う…
13. 星の光
14. 別れの歌
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