「Ah chi mi dice mai」はモーツァルト作曲のオペラ「ドン・ジョヴァンニ」の第3曲で、ドンナ・エルヴィーラによって歌われるアリアです。
「ドン・ジョヴァンニ」はモーツァルトを代表する作品で、1787年に作曲されました。
前年の「フィガロの結婚」が大ヒットしたプラハで依頼された作品で、スペインの伝説の放蕩者ドン・ファンをモデルとしています。
オペラ・ブッファと一般的にされていますが、そのストーリーには悲劇性も感じられます。
台本はダ・ポンテによって書かれており、この他にもモーツァルトのオペラである「フィガロの結婚」「コジ・ファン・トゥッテ」もダ・ポンテによって書かれました。
ここでは「Ah chi mi dice mai」の歌詞と対訳を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
不自然な場合もありますが、歌詞と日本語訳は可能な範囲で行が対応するように訳しています。
専門家の日本語訳ではありませんので、参考程度にご覧ください。
Ah chi mi dice maiの名演
バルバラ・フリットリ(Barbara Frittoli、1967年4月19日 - )
イタリアのソプラノ歌手
Ah chi mi dice maiの歌詞1
Ah chi mi dice mai
Quel barbaro dov'è,
Che per mio scorno amai,
Che mi mancò di fè?
Ah chi mi dice maiの対訳1
ああ いったい誰が私に言ってくれるのだろうか
あの野蛮人がどこにいるのかを
恥ずべきことに私が(彼を)愛して
私への忠実を怠った(彼はどこへ?)
単語の意味
chi/誰が
mi/私に(を)
dire/言う
mai/いったい、一度も~ない
quel/あの
barbaro/異邦人・野蛮人・粗野な人
dove/どこに・どこで
è→essere(英語:be動詞)
mio/私の
scorno/恥
amare/愛する
mancare/不足する・衰える・過失を犯す・怠る
fè→fede/信用・信頼・忠実・名誉
Ah chi mi dice maiの歌詞2
Ah, se ritrovo l'empio
E a me non torna ancor,
Vo' farne orrendo scempio,
Gli vo' cavare il cor.
Ah chi mi dice maiの対訳2
ああ もしあの野蛮人を見つけて
やはり私のもとへ戻ってこないのであれば
恐ろしい目にあわせてやろう
彼の心臓を引き抜いてあげよう
単語の意味
se/もし~ならば
ritorvare/見つける・回復する・再び会う
empio/無神論者・反宗教的な言動をする人
tornare/戻る・帰る・再び~になる
ancora/まだ・もう1度・再び・やはり
vo'→voglio→volere/~したい・ほしい
orrendo/恐ろしい・身の毛のよだつ・残酷極まりない
scempio/破壊・崩壊・だいなしにすること
cavare/掘る・引き抜く・脱ぐ・取り除く
core→cuore/心臓・心
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