項目データ
作品名12の練習曲 作品25
作曲者フレデリック・ショパン
作曲年1832年-1836年
出版1837年

ショパンの『木枯らしのエチュード』は、1837年に出版された『12の練習曲 作品25』の第11曲目にあたります。

高速で動く右手の分散和音が印象的で、難易度が非常に高い曲としても知られています。
メロディーは左手により奏でられています。
ドイツの楽譜出版社ヘンレの難易度でも、最も難易度が高くランクされている曲です。

ここでは、ショパン『木枯らしのエチュード』の解説と名盤を紹介したいと思います。

ショパン『木枯らしのエチュード』の演奏

ヴァレンティーナ・リシッツァ(Valentina Lisitsa、- )
アメリカ在住、ウクライナ生まれのピアニスト

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ショパンの数ある練習曲の中でも秀逸な作品

ショパンの練習曲は、一般的なピアノ練習の曲とは一線を画します。
高度なテクニックを必要とするだけではなく、音楽的理解も要求されます。

その中でも『木枯らしのエチュード』は特に高度な技術が求められ、ショパンの練習曲を代表する曲の一つに数えられます。

 ショパンの有名な練習曲としては、他に『別れの曲』『革命のエチュード』『黒鍵のエチュード』などが挙げられます。

リストの愛人に献呈された

1833年に出版された練習曲作品10は、同世代の友人であるフランツ・リストに献呈されました。

その4年後に出版されたこの練習曲作品25は、リストの愛人であるマリー・ダグーに献呈されたと考えられています。(推定)

二人は10年以上にわたり愛人関係を続け、1835年から1839年まではジュネーブやイタリアで共に生活をしました。
彼らは3人の子供をもうけ、そのうちの1人にはコジマ・リスト(リヒャルト・ワーグナーの妻)がいます。

ショパン『木枯らしのエチュード』の名盤

ショパン弾きのスペシャリストとしても評価の高いアシュケナージの演奏による名盤です。
『木枯らしのエチュード』の他にも、『別れの曲』『革命のエチュード』『黒鍵のエチュード』『幻想即興曲』などショパンの名曲はほとんど収録されています。

良い意味で個性が溢れていない、世界を代表するピアニスト・アシュケナージによるスタンダードな演奏ですので、クラシック初心者の方にもオススメしたい1枚です。
ピアニストの魅力だけでなく、曲そのものの魅力も十分に味わうことが出来ます。

ウラディーミル・アシュケナージ(Vladimir Ashkenazy、1937年7月6日 - )
ソヴィエト連邦出身のピアニスト・指揮者で、20世紀後半を代表するピアニストの一人。
168センチの小柄な体格で、卓越したテクニックと洗練された音楽で聴き手を魅了している。
とても幅広いレパートリーを誇り、その音楽は万人に愛されている。

データ
1955年ショパン国際ピアノコンクールに出場2位。アシュケナージが優勝を逃したことで、審査員が降板する騒動になる。
1956年エリザベート王妃国際音楽コンクール優勝
1962年チャイコフスキー国際コンクール優勝
1963年ソ連から亡命のためにロンドンへ移住
1970年指揮活動も開始
1972年アイスランド国籍取得
1987年イヤル・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督に就任
1989年26年振りにソ連に帰郷

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