項目 | データ |
---|---|
作品名 | コーラスライン |
脚本 | ジェームズ・カークウッド ニコラス・ダンテ |
作詞 | エドワード・クレバン |
作曲 | マーヴィン・ハムリッシュ |
初演 | 1975年ブロードウェイ |
1979年劇団四季 |
『コーラスライン(A Chorus Line)』は、1975年に初演されたブロードウェイミュージカルです。
1976年にトニー賞(9部門)を受賞すると、その後15年間に渡って6137公演を成し遂げました。(当時の最長ロングラン公演)
日本では劇団四季がレパートリーとして上演していることでもお馴染みです。
コーラスはこの線より前に出ることはできず、コーラスと主要キャストを隔てる壁となっています。
このミュージカルは「スポットの当たらないコーラス」を描いた作品です。
ここでは『コーラスライン』のあらすじを、曲と対応して解説していきます。
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『コーラスライン』の簡単なあらすじ
時間のない方のための簡単なあらすじ
ブロードウェイ公演に向けたダンサーのオーディションが開催されています。
そこで参加者たちのそれぞれ個性的な人生が語られます。
審査が終わると、最終的に8人のダンサーが合格します。
それぞれ個性的だったメンバーは、同じ衣装を着てリハーサルにのぞみます。
特徴的だったそれぞれの個性は、次第に一つの集団となります。
そして、主役を支える「コーラスの一員」として、皆は舞台へと向かいます。
キャシーはかつてスターでしたが、今は仕事がありません。
彼女もこのオーディションに合格し、コーラスからキャリアを再スタートすることとなります。
『コーラスライン』曲の視聴
【AWA】
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【Spotify】
無料会員になるとパソコン・タブレット等で全曲再生できます。
スマホ再生の場合はシャッフル再生のみです。
『コーラスライン』の詳しいあらすじ
多くの人がオーディションに参加し、17人が次の審査に進む
Opening/I Hope I Get It
ブロードウェイのオーディションが開催されており、多くの人たちがエントリーしています。
ザック(演出家)がそれを審査しています。
ほとんどの人が落とされる中、17人のダンサーが次の審査に進みます。
ザックは「それぞれの人間性を知りたい」と告げ、ダンサーたちに自己紹介をするように言います。
参加者がそれぞれのパーソナリティについて語っていきます。
彼女はかつてスターでしたが、今やその勢いはありません。
彼女は、再びチャレンジするために、この会場に来ています。
参加者がそれぞれの生い立ちを語る
I Can Do That
マイクが自己紹介をします。
12人兄弟の末っ子のマイクは、姉の影響でダンスに触れます。
マイクは「姉さんのおかげで、僕も踊れるよ!」と昔を思い出しながら、歌い踊ります。(I Can Do That)
続いてボビーが冗談交じりに自分の生い立ちを話します。
皆はこのオーディションの形式を奇妙に感じますが、そのまま続いていきます。
At the Ballet
続いてシーラの番になりますが、彼女は真剣に答えようとしません。
ザックがそれに怒ると、彼女は「不幸な家庭で育ち、それをバレエが救ってくれた」ことを正直に語ります。
Sing
クリスティンは、あがり症でうまく話せません。
また彼女は音痴で歌うことが苦手です。
彼女が歌えないことに戸惑っていると、アル(クリスティンの夫)がフォローに入り歌の続きを歌います。
それに皆も加わります。
クリスティンの夫(結婚したばかり)で、夫婦でオーディションに参加している。
経験豊富で妻を優しくフォローする。
Hello Twelve, Hello Thirteen, Hello Love
皆が音楽にのせて、それぞれの思春期の想い出を語っていきます。
Nothing
コニーは「背が小さいせいで、子役の仕事しかない」ことを語ります。
そこに同じ演劇学校に通っていたディアナが会話に入ってきます。
ディアナはその演劇学校の授業で散々な目にあった話をします。(Nothing)
Mother
ダンは年をごまかしてナイトクラブでアルバイトをしていたことを思い出します。
ジュディが彼女の子供時代の思い出を語り、オーディションの仲間たちがそれぞれ親についての想いを述べます。(Mother)
Gimme the Ball
グレッグは自分がゲイであることを知ったきっかけを語り、リチーは幼稚園の先生になるまでの経緯を語ります。
Dance: Ten; Looks: Three
ヴァルは踊りには自信があるのに、オーディションにいつも落ちていたことを話します。
そして「ダンスは10点だけど、外見が3点だ」と評価された経験を語ります。
今や整形し美しくなっている彼女は、「シリコンと整形手術でオーディションに受かるようになった!」と歌います。
元スターのキャシーが「私も踊らせて!」と訴える
The Music and the Mirror
参加者たちが次の曲を覚えるために地下に行くと、キャシーがステージに残ります。
キャシーはコーラス出身からスターまで上り詰め、ハリウッドに進出します。
しかし失敗に終わり、今は仕事がない状態です。
ザックはキャシーに「コーラスは君には似合わない。オーディションを受けるべきではない。」と伝えます。
しかし主要キャストとしての仕事がなくなったキャシーは、彼女の原点であるコーラスでダンスを表現することを望みます。
そして「私はダンサーよ!私にチャンスをちょうだい!」と語ります。(The Music and the Mirror)
ザックは心を動かされ、彼女の参加を認めます。
キャシーは、次のステージのために地下へ降りていきます。
キャシーを含む8人のダンサーが選ばれる
One
ザックは、先ほどプライベートについて語らなかったポールを呼びます。
ポールは「自分自身が好きになれない」ことを告白します。
そして、泣きながら自分の嫌な過去を振り返ります。(女装して舞台に立っていたことが、両親にばれてしまう)
審査が再開します。
名曲「One」にのせてザックとキャシーの複雑な関係が振り返られます。
キャシーが個性的なダンスをすることに対し、ザックは「目立つな。」と指摘します。
"その他大勢"の彼らは、目立ってはいけないのです。
ザックはキャシーに「あのように(その他大勢の一人)になりたいのか!?」と語ります。
キャシーは「彼らは皆特別で、素晴らしいの!わたしはあのラインで踊れて幸せなのよ!」と言い返します。
What I Did for Love
最後のタップダンスの審査がおこなわれます。
ポールが古傷の膝を痛め、病院へ運ばれます。
皆はポールのキャリアが終わってしまうことを予感し呆然とします。
ザックは皆に「踊れなくなったら何をするのか?」と尋ねます。
するとダイアナが先導し「何が起こっても後悔はない」と訴えます。
最終審査が終わり、キャシーを含む8人のダンサー(マイク、キャシー、ボビー、ジュディ、リチー、ヴァル、マーク、ダイアナ)が選ばれます。
合格者は同じ衣装を着て"コーラスの一員"としてステージに立つ
One(reprise)/finale
オーディションに通過した皆は、公演に向けたリハーサルを始めます。
個性的な皆でしたが、ゴールドの同じ衣装を身に着け一つに溶け始めます。
特徴的だったそれぞれの個性は、次第に一つの集団となります。
そして、主役を支える「コーラスの一員」として、皆は舞台へと向かいます。
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