ショパンの「夜想曲(ノクターン)第2番 変ホ長調」(作品9-2)は、1831年に作曲されました。
ショパンは夜想曲を全部で21曲書きましたが、その中でも最も有名な作品です。
その美しさからヴァイオリン、チェロ、声楽用など様々な編成による編曲が多くの人によってなされています。

この作品はアイルランドの作曲家ジョン・フィールドの影響を受けていると言われています。

 ジョン・フィールドはショパンより30年ほど前に生まれた人物です。
初めて「夜想曲(ノクターン)」を作曲した人物で、それはショパンに影響を与えただけではなく、ロマン派作曲家の作品の先駆けとなりました。

また作品はフランスのピアノメーカー、プレイエルの社長カミーユ・プレイエルの妻マリーに献呈されました。
マリーはベルリオーズの元婚約者でもあった人物です。

 プレイエルは"ショパンの愛したピアノ"として有名です。
破綻や合併を経ながらもピアノを作り続けていましたが、2013年に生産中止が発表されました。

母国ポーランドで戦争が起こったころの作品

とても穏やかな音楽の印象を受けるこの作品ですが、作曲した頃の母国ポーランドは荒れていました。

1830年11月ロシア帝国の支配に対し、ポーランドが武装反乱を起こしたのです。(11月蜂起)
その結果は翌年ロシアが武力で鎮圧する形で終わります。

ショパンは戦争には参加しませんでしたが、その結果にひどく悲しんだそうです。
この頃に「革命のエチュード」なども作曲されています。

ショパン「夜想曲(ノクターン)第2番」の演奏

ヴァレンティーナ・リシッツァ(Valentina Lisitsa、- )
アメリカ在住、ウクライナ生まれのピアニスト

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