ロベルト・シューマン(Robert Schumann, 1810年~1856年)が作曲した「Die Lotosblume(はすの花)」は歌曲集「ミルテの花(Myrthen)」作品25の中の第7曲目です。
「Die Lotosblume(はすの花)」の詩はハインリヒ・ハイネ(Heinrich Heine, 1797年~1856年)によるものです。
「ミルテの花」はシューマンの歌曲の年と呼ばれる1840年に作曲されています。
そして、シューマンの結婚式の前日に妻となるクララに捧げられた歌曲集です。
この歌曲集にはクララへの愛が沢山詰まっています。
ここでは「Die Lotosblume(はすの花)」の対訳や解説を紹介したいと思います。
それぞれの単語の意味も掲載していますので参考にしてください。
少し不自然ですが、あえて歌詞と対訳は行が対応するように、かつ単語の意味をなるべくそのまま載せています。
詩的な美しい対訳ではありませんがご了承ください。
Die Lotosblume(はすの花)の名演
エリー・アーメリング(Elly Ameling/1933年-)
オランダのソプラノ歌手
無料楽譜
[Myrthen]の無料楽譜(IMSLP/外部サイト)
※歌曲集「ミルテの花(Myrthen)」作品25の全曲がダウンロードされます。Die Lotosblume(はすの花)は7曲目です。
著作権の切れたクラシック音楽作品を中心に、膨大な楽譜が収蔵されています。
Die Lotosblume(はすの花)の歌詞1
Die Lotusblume ängstigt
sich vor der Sonne Pracht,
und mit gesenktem Haupte
erwartet sie träumend die Nacht.
Die Lotosblume(はすの花)の対訳1
はすの花は恐れている
太陽の華やかさを
そしてうなだれて
夜を夢見ながら待ち望んでいる。
Lotusblume/はすの花
ängstigt→ängstigen/恐れる
Sonne/太陽
Pracht/華やかさ
gesenktem→senken/下ろす
Haupt/頭
erwartet→erwarten/待ち望む
träumend/夢見ながら
Nacht/夜
Die Lotosblume(はすの花)の歌詞2
Der Mond, der ist ihr Buhle
er weckt sie mit seinem Licht,
und ihm entschleiert sie freundlich
ihr frommes Blumengesicht.
Die Lotosblume(はすの花)の対訳2
はすの愛人である月は
月の光ではす目覚めさせる
そして はすは月に好意的に見せる
はすの忠実な花の顔を
Mond/月
Buhle/愛人
weckt→wecken/目覚めさせる
Licht/光
entschleiert→entschleiern/あばく
freundlich/好意的に
fromm/忠実な
Blumengesicht/花の顔
Die Lotosblume(はすの花)の歌詞3
Sie blüht und glüht und leuchtet,
und starret stumm in die Höh’;
sie duftet und weinet und zittert
vor Liebe und Liebesweh.
Die Lotosblume(はすの花)の対訳3
はすは咲き、赤く色づき、輝き、
そして黙って真上をじっと見つめる
はすは香り、泣き、そして震える
愛情のあまり、そして愛の痛みのあまり。
blüht→blühen/咲いている
glüht→glühen/赤くなる
leuchtet→leuchten/輝く
starret→starren/じっと見つめる
stumm/黙っている
Höh’→Höhe/真上
duftet→duften/香る
weinet→weinen/泣く
zittert→zittern/震える
Liebe/愛
Liebesweh/愛の痛み
Widmung(献呈)のオススメ名盤
ドイツ出身のソプラノ歌手ディアナ・ダムラウの歌曲集です。歌曲集「ミルテの花」の全曲が収録されています。
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