項目 | データ |
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初演 | 1733年8月28日 サン・バルトロメオ劇場(ナポリ) |
原作 | ヤコポ・アンジェロ・ネッリの戯曲 |
台本 | ジェンナロ・アントニオ・フェデリーコ |
演奏時間 | 40分 |
『奥様女中(La serva padrona)』はジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージ(Giovanni Battista Pergolesi/1710年 -1736年)によって作曲されたオペラブッファです。
ペルゴレージは短い生涯の中でモーツァルトやロッシーニらに続くオペラ・ブッファの基礎を築きました。
『奥様女中』は元々は『誇り高き囚人』の幕間に上演されるオペラとして作曲されました。
これが後に独立して上演されることとなりました。
ここではペルゴレージのオペラ『奥様女中』のあらすじを紹介したいと思います。
登場人物
ウベルト(バス):金持ちの老人
セルピーナ(ソプラノ):ウベルトの女中
ヴェスポーネ(黙役):下男
第1部:『奥様女中』のあらすじ
舞台はウベルトの寝室
老人ウベルトは金持ちで頑固な独身の男性です。
ウベルトは毎朝チョコレートを飲むことを日課にしています。
しかし、女中のセルピーナはいつまでたっても持ってきません。
苛立ったウベルトは、下男のヴェスポーネに催促に行かせます。
やってきたセルピーナは「もう昼なので、今日はチョコレートは飲んだことにしよう」と言います。
ウベルトは「お前と私はいつも対立する」とますます怒ります。(Sempre in contrasti)
Sempre in contrasti (Uberto)
ウベルトはセルピーナを置いて外出しようとしますが、セルピーナが止めに入ります。
セルピーナは怒っているウベルトに静かにしてほしいと言います。(Stizzoso, mio stizzoso)
Stizzoso, mio stizzoso (Serpina)
ウベルトの怒りはさらに増し「自分は結婚するからお前は出ていけ」とセルピーナに言います。
セルピーナは「それなら私を妻にすれば。私はあなたと結婚する予定なのよ。」と返します。
二人の押し問答が続き第1部が終わります。
第2部:『奥様女中』のあらすじ
舞台は同じくウベルトの部屋、時は午後
セルピーナはウベルトと結婚するために、ヴェスポーネを仲間に加えます。
ヴェスポーネは軍服を着て、セルピーナの婚約者として変装します。
そこにウベルトが外出しようと着替えて現れます。
セルピーナはウベルトに「急に結婚することになった」と伝えます。
セルピーナは婚約者はとても気性の荒い男だと話し、悲しそうに私のことを忘れないでと歌います。(A Serpina penserete)
A Serpina penserete (Serpina)
同情したウベルトは頭が混乱しだし、セルピーナに惹かれ始めます。(Son imbrogliato io già)
Son imbrogliato io già (Uberto)
そこに変装したヴェスポーネが現れます。
セルピーナはヴェスポーネの通訳をし、多額の持参金を要求します。
さらに「持参金を出せないなら、セルピーナを妻にしろ」と言っていると通訳します。
ヴェスポーネの脅しを見て恐くなったウベルトは、セルピーナとの結婚を神の前で誓ってしまいます。
計画が上手くいくと、ヴェスポーネが正体を明かします。
ウベルトは騙されたことに気付きますが、そのまま結婚を認め、二人の愛の二重唱の中でオペラは終わります。
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