TSボーカルスクールではカラオケ教室もおこなっています。
カラオケで高得点を取るには、歌のテクニック以外の対策も必要です。
この記事では「カラオケで高得点が取れるコツ・裏技」を紹介します。

担当する2人の講師は、いずれも実際にカラオケで高得点を取っています。
ぜひカラオケ高得点獲得に役立ててください。

DAMとJOYSOUNDでは採点方式が違う!?

カラオケで使用する機材は、DAMとJOYSOUNDがほとんどのシェアを占めています。
どちらのメーカーにも採点機能があり、それぞれ特徴があります。

一般的にはJOYSOUNDの方が高得点が取りやすくDAMは点数に厳しいでしょう。
メーカーによって採点基準は異なるため、カラオケで高得点を取る練習をする場合は、JOYSOUNDかDAMのどちらかに絞って練習することをオススメします。

DAMは5つの項目で精密採点

DAMは精密採点DXから精密採点Aiに進化しましたが、基本的な採点方法に変わりはありません。
DAMの精密採点Aiは、6つの項目をそれぞれ100点満点で算出し、それらを総合的に加味して点数が出ます。

6つの項目は以下の通りです。

  • 音程
  • 表現力
  • ロングトーン
  • ビブラート
  • 安定性
  • リズム

この他にAi感性も加点の評価対象となります。

1.音程は最重要

音程は、採点で最も重要な項目です。
音程バーと自分の音程が合っているかどうかで採点されます。

音程が合っている割合は、色で判別できるようになっています。

  • 虹色:90%以上合っている
  • 金色:80%以上合っている
  • 赤色:70%以上合っている
  • 青色:60%以上合っている

2.表現力=抑揚・こぶし・しゃくり・フォール

表現力とは、

  • 抑揚
  • こぶし
  • しゃくり
  • フォール

のことを具体的には指します。

抑揚は本来ならば声量の大小で表現したいところですが、カラオケで高得点を取るだけなら声量の大小は必要ありません。
採点では、マイクを近づけたり離したりするだけで、点数がアップします。

大げさにならない程度に、マイクを操作して歌いましょう。

3.ロングトーンではブレない声を出そう

ロングトーンは短くならないように、音程バーの最後まで伸ばすようにしましょう。
少し伸ばしすぎたからといって、大きな減点対象になることはありません。

またロングトーン中は、声のブレや音程のズレが極力なくなるように注意してください。

4.ビブラートは1秒以上

本来のビブラートとは、声に自然にかかるものです。
精密採点Aiのビブラートは意識的にかける「声の揺れ」のことを指しており、自然なビブラートは当てはまりません。

速いビブラートだと反応しない可能性もあるので、遅いビブラートをかけるようにしましょう。
また、ビブラートは1秒以上伸ばさないと採点対象にはなりません。

5.苦手な部分をなくして安定性アップ

安定性があると評価されるには、音程が全体を通して正しいかが重要です。
苦手な部分があると安定性に欠けてしまうので、曲の中で得手不得手をなくすように意識してください。

Aメロ・Bメロ・サビと分けて練習して、苦手な場所を細かく確認するといいでしょう。
ビブラートを定期的に上手にかけることも点数アップにつながります。

6.リズムは走らない

リズムは減点されにくい項目ですが、走って歌うことはNGです。
タメ(遅れて歌う)は点数に大きく影響しませんが、走り(早く歌う)は大きな減点対象となります。

JOYSOUNDも独自の5項目で採点

JOYSOUNDの採点方式は、以下の5項目で採点されます。

  • 音程:40点
  • 安定感:30点
  • ロングトーン:10点
  • 抑揚:15点
  • テクニック:5点

DAMとは異なり、項目のそれぞれに点数配分があります。

1.音程はやはり最重要

歌は音程が重要です。
JOYSOUNDの採点でも、音程は最重要視されています。

DAMと同様に音程バーが表示されており、それに自分の音程が合っているかどうかで採点されます。

2.安定感も音程が重要

安定感で高得点を取るには、正しい音程で歌うことが最も大切です。
DAMと同様にビブラートも安定させましょう。

3.ロングトーンは音程に注意

ロングトーンが安定しているかを評価します。
発声テクニックが安定しないと、ロングトーンの音程が不安定になりがちです。

抜けた声にならないように意識しましょう。

4.抑揚はフレーズごとにつける

抑揚は全体を通してではなく、細かい範囲で採点されます。

本来の歌唱であれば、「Aメロから徐々に盛り上げて、サビで爆発」と歌いたいところですが、採点では必要ありません。
画面に映っている歌詞の中で抑揚をつけるようにしましょう。

5.テクニック=こぶし・しゃくり・ビブラート

テクニックは

  • こぶし
  • しゃくり
  • ビブラート

の3つで、DAMでいう表現力にあたります。

JOYSOUNDのビブラートも自然な声の揺れではなく、意識的にかける声の揺れを指します。

なぜプロはカラオケで高得点が出ないのか?

「オリジナルの歌手がカラオケの採点にチャレンジしたら、意外と点数が低かった」ということを、テレビなどで目にします。
その大きな要因は、プロの歌手がカラオケ採点に慣れていないことです。

一般的に上手い歌手の方が高得点を出しやすいですが、カラオケの採点方法を知らなければ得点には結びつきません。
あくまでカラオケ採点はゲームだと捉えるといいでしょう。

カラオケ採点はゲームだけど、練習になる

カラオケ採点はゲームですが、もちろん歌の練習にも使えます。
とくに音程バーは、楽譜の読めない人にとっては効果的です。

人間の耳はあてにならず、半音ズレたくらいでは音程のズレを感じないこともあります。
楽譜が読めて、ある程度の音感がある場合でも、音程バーの練習はピッチトレーニングとして有効です。

目で見てリアルタイムでズレている場所がわかる機能は、カラオケ以外にはほとんどありません。

カラオケで高得点を取る9つコツ

ここではカラオケで高得点を取るコツを紹介します。
歌唱力がアップしなくても点数が上がることもありますので、それぞれの方法をぜひ試してみてください。

1.正しい音程で歌う

音程は点数に最も影響します。

採点基準になる音程は、アーティストのオリジナルの音程ではなく、ガイドメロディの音程です。
ガイドメロディの音程で歌うようにしましょう。

じっくりとガイドメロディを聴いてみると、思っていた音程と違うことがよくあります。
細かい動きのある音程は、とくに注意して確認してください。

音程がズレてしまうときは、テンポを遅くして練習することをオススメします。
正しい音程に慣れてきたら、次第に元のテンポに戻していきましょう。

歌うときは、ただ歌うだけではなく、音程のズレた場所も覚えておきましょう。
毎回修正ポイントを意識できれば、カラオケの点数も伸びてくるでしょう。

2.マイクとの距離は適切に

マイクは口元からまっすぐの位置に構え、握る場所はグリップ部分です。
マイクとの距離が近すぎると抑揚がつきすぎ、反対にマイクとの距離が遠すぎると抑揚がつきません。

マイクは正しく握り、適切な距離を取りましょう。

3.マイクの距離を変えて抑揚をつける

フレーズの中でマイクを近づけたり遠ざけたりすると、採点システムは抑揚があると認識します。
実際に抑揚をつけなくてもマイクを動かすだけで、点数アップは可能です。

4.音は最後まで伸ばす

ロングトーンやフレーズの終わりは最後まで伸ばすようにしましょう。
多くの人が実際の音符の長さより短く切っていることがあるので、曲全体通して音符の長さを意識してください。

5.フレーズの中で抑揚をつける

カラオケの採点では、曲全体の構成を考えて抑揚をつけても高得点にはつながりません。
画面内に出ている歌詞部分を目安に、強弱をつけると得点対象になりやすくなります。

曲全体ではなく、フレーズの中で抑揚をつけてください。
不自然にならない範囲で、抑揚をつけて歌いましょう。

抑揚に歌唱テクニックは必要ありません。
マイクを近づけたり離したりして、抑揚をつけましょう。

抑揚のつけ方は個人差があり、抑揚レベルの模範解答はありません。
自分自身の抑揚の採点結果を確認して、マイクの動かし方を微調整してください。
声の音色(硬い声・柔らかい声・息っぽい声)を変えるだけでも、抑揚の点数は変化します。

6.こぶしやしゃくりを意図的に入れよう

こぶしやしゃくりは加点対象になります。
不自然にならない程度に、意図的にこぶしやしゃくりを入れましょう。

しゃくりなどを入れると最初は正しい音程にはまりませんが、それで問題ありません。
しゃくった後に正しい音程に入れば、採点システムは正しい音程だと認識します。

同じ技法だけを何度も取り入れても大きな加点は望めません。
さまざまな技法を加えられるよう意識しましょう。

しゃくりはフレーズの最初に入れるのが簡単です。
歌い出しを積極的にしゃくってください。

7.リズムは決して走らない

リズムが走らなければ、大きな減点対象にはなりません。
ドラムやベースのリズム隊に合わせて、歌のリズムを合わせましょう。

ただしテンポの遅い曲は遅れがちになるので、歌をタメすぎないように注意が必要です。

8.ビブラートをマスターしよう

カラオケで高得点の対象となるビブラートは、人によっては専用のトレーニングが必要です。
意識的に声を揺らすと、声の波が不安定になりやすく、中途半端なビブラートは減点対象になってしまうこともあります。

ビブラートを習得するまでは、意識的にビブラートをかけない方が高得点につながる可能性もあります。
ビブラートをかける・かけないで点数の違いを確認するのもいいでしょう。

ビブラートをかけるときは、採点機器がビブラートを認識してくれるように、少し長めにかけましょう
「あぁあぁあぁあぁ」と、何度も同じ母音を繰り返してみると、コツを掴みやすいかもしれません。

9.カラオケの音量・設定はすべて控え目に

カラオケで高得点を取りたいだけであれば、

  • カラオケ音量
  • マイク音量
  • エコー

上記3つはすべて控え目に設定しましょう。

生声で歌えるレベルくらいまで下げた方が、最初のうちは高得点が取りやすいかもしれません。

音量を上げると、迫力が出て盛り上がりますが、歌の細かなテクニックまで意識がいきにくくなります。
気持ちよく歌っているだけで、自分の思っている以上に音程がズレていることもあるかもしれません。

また音量を上げすぎると、マイクがカラオケや残響、声の返しまでも拾ってしまい、点数に悪影響が出ることもあります。
音量を適度に下げた方が、実際の歌の練習にも適しているでしょう。

カラオケで高得点を取る練習法

カラオケで高得点を取るには「カラオケアプリ」で練習を繰り返すのが一番です。

長い目で見れば、支えなどの発声テクニックをマスターすると、歌唱力アップにつながります。

カラオケアプリで音程をマスターする

カラオケ採点はゲームです。
カラオケで高得点を取るのが目的であれば、音楽の専門教育を受けるよりも、カラオケ採点を繰り返した方が近道です。

利用制限なくカラオケに通えるのが一番です。
しかし、それは現実的でありません。

スマホのカラオケ採点アプリを使って、正しい音程を覚えましょう。
DAMやJOYSOUNDのアプリもあり、有料プランではカラオケボックス同等の機能が使えます。
音程バーでズレている音程が確認できるので、楽器が弾けない人でも簡単に復習できます。

カラオケ@DAM for スマホ

カラオケ@DAM for スマホは、本格的に自宅でカラオケを楽しめるアプリです。
カラオケ配信曲数は約16万曲あり、歌いたい曲のほとんどを網羅しているといえるでしょう。

DAMの精密採点機能も使えるので、カラオケで高得点を効率的に目指せます。
音程が難しい部分は、ガイドボーカル機能で得点アップをはかりましょう。

またカラオケで高得点を目指すのに嬉しい機能が「録画機能」です。(iOSのみ)
自分の修正ポイントを的確に理解して、繰り返し練習できます。

無料でも使えますが、機能を楽しむにはカラオケ利用チケットを購入しましょう。
30日間利用チケットで、税込み1100円です。
※2023年12月時点での情報です。

分析採点JOYSOUND

普段JOYSOUNDを使ってカラオケ採点をしているならば、分析採点JOYSOUNDで練習しましょう。
配信曲数はDAMと同様に約16万曲です。

音程ヒット数リプレイの機能は、苦手な部分を把握するのに役立ちます。
楽曲ごとに採点記録を見られるので、成長度合いも確認できます。

分析採点がし放題なのは、スタンダードプラン(580円/1か月)からです。
※2023年12月時点での情報です。

「支え」をマスターする

以下のことができると、音程が安定するようになります。

  • 腹式呼吸で歌う
  • 声を支える

声の支え方がわかれば、とくにロングトーンの音程は安定しやすいでしょう。
また、しゃくりやこぶしも入れやすくなります。

声を支える感覚は、すぐに見つかるとは限りません。
独学よりもボイストレーナーに習うことをオススメします。

カラオケで高得点が取りやすい曲の特徴

カラオケで高得点を取るには、選曲が非常に重要です。
いくら歌がうまくても、難しい曲では高得点を取るのは簡単ではないでしょう。

ここでは「高得点を取りやすい曲の特徴」を紹介します。

1.歌いやすいテンポの曲

テンポが早すぎても遅すぎても、リズムを合わせるのが難しくなります。
ミドルテンポの歌いやすい曲を選びましょう。

遅い曲は音程を安定させることが難しく、速い曲は正しい音程に入る前に次の音符に進んでしまう恐れがあります。
遅いテンポで音を長く伸ばすと声がブレやすくなりますし、早すぎると声が安定する前に終わってしまいます。

ミドルテンポで歌いたい曲がない場合は、テンポが遅い曲の方が速い曲に比べて高得点が取りやすいでしょう。
テンポが速くてもメロディに動きが少なければ、音程を合わせやすいです。

2.音域が自分に合っている曲

出せる音域が狭い場合は、無理のない音域で歌える曲を選びましょう。
またキーが合っていない場合は、自分に合っているキーにすることも重要です。

オリジナルキーで歌う必要はありません。
オリジナルキーは、オリジナルの歌手に合わせて作曲されています。

3.音符が多い曲

音符の多い曲は、カラオケで高得点が取りやすいといわれています。
カラオケ画面では、音程バーの数で確認してください。

同じ音程が続くフレーズでも、歌詞が変われば音符の数が増えていきます。
テンポが遅くても、曲が長ければ音符の数が多くなるので、高得点獲得に適した曲といえます。

まとめ|カラオケで高得点を取ろう

この記事では「カラオケで高得点が取れるコツ」を紹介してきました。
カラオケ採点に合わせた対策をすると、カラオケで高得点が取りやすくなります。

ここで紹介した方法を、ぜひゲーム感覚で取り入れてみてください。

 
継続しやすい料金設定
対面:60分5000円 / オンライン:60分3800円