ミックスボイスの感覚は人ぞれぞれです。

ミックスボイスは様々な説明がなされていると思います。
感覚も人によって少しずつ異なりますし、概念も定まっていません。

例えばミックスボイスとは下記の3つです。

① 裏声を強化し地声(実声・胸声)のように聞こえるようにしたもの
② 地声と裏声を混ぜ合わせたもの
③ 裏声に地声を加えたもの
この中で②と③は同じ仲間と言えるでしょう。

理論的には
声区
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を参照して下さい。

ミックスボイス=裏声ではありません。

ただ「裏声の要素のみを強くして出ている声」は、ここでいうミックスボイスとは別物です。
※裏声の強い声をミックスボイスという人もいますが、その声はここでは除きます。

ここでいうミックスボイスは「地声の要素」を含みます。
そして、地声を上回る声量と響きが最終的に出ます。

ただ①の感覚でミックスボイスを出している人もいます。
その場合、私の経験ですと「②③の感覚の人に比べて、とても大きな裏声が出せる」ことが多いです。
そのため①の感覚の人は、地声が混ざっている場合でもミックスボイスを裏声と感じている場合もあります。

ミックスボイスは地声と別物ではありません。

ミックスボイスはチェストボイスとは違う声区にありますが、「全く別の歌い方」をするわけではありません。

始めはミックスボイスとチェストボイスの境目に「発声の違い」を感じるかもしれません。
しかし、最終的には「チェストボイスからそのままの感覚」で、ミックスボイスに移るべきです。

要するに「バランスの良い高音の出し方」がミックスボイスです。

多くの人は「年月をかけて」ミックスボイスの出し方を覚えます。

ミックスボイスを意識しなくとも、「ナチュラルヴォイス(生まれながらに広い音域を自由に行き来できる声)」を持つ人も稀にいます。

しかし、多くの人たちは訓練により習得していきます。

ミックスボイスのコツを得るには、忍耐が必要です

ミックスボイスは様々な分析・練習法が残されています。
共通して言われていることは習得にかなりの年月がかかることです。

例えばある記事には6年、もうある記事には10年などと書かれています。
別の書籍からの引用によると6ヶ月~2年と書かれています。
2年と10年ではかなり違いますが…。
要するに一朝一夕ではできないということでしょうか。

ただ「ミックスボイスを発見するだけ」なら、期間はそれほど必要でないかもしれません。

ミックスボイスは声自体を美しく強くしてくれます

ミックスボイスが出せるようになると地声の音色も美しく、出しやすくしてくれます。
また、地声の高音も出しやすくしてくれます。

そして「声も強く」なり、より長い時間歌えるようになってきます。

意識的にミックスボイスが出せるとコンディションを整えやすい

多くの生まれながらにして高音を出せる人は「無意識に」ミックスボイスで歌っています。
「バランスの良い声の出し方」の結果がミックスボイスですので、無意識で出せる人がいてもおかしくありません。

しかし、「意識的に」この歌い方ができるとことは、とても重要なことです。
無意識で出せる方は、一度発声を崩すと「コンディションの維持に苦労する」ことが多くなりがちです。
意識的に出せると、「コンディションが良くない時」に、自分の声を整えるのに非常に役に立ちます。
意識的か無意識かは大きな違いです。

トレーニングには正しい練習方法と忍耐が必要です。
少しずつステップアップしていきましょう!

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