声帯は音程が高くなるにつれて、触れる幅が短くなります

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声区とは様々な考え方がなされていますので、詳しい議論は専門家の方々におまかせします。
レジスターとも呼ばれます。
レジスターはパイプオルガンから用いられた言葉です。

声帯は高い声になり声区をまたぐにつれて「合わさる幅が短く」なってきます。

声帯の触れる幅が
「一番長いものがチェストボイス」
「短くなったものがミックスボイス(ミドルボイス)」
「さらに短くなったものがヘッドボイス」
「触れていないものがファルセット」
としときましょう。

ミックスボイス・ヘッドボイスを出すためには、「声帯の振動帯を削減」していき「声帯の触れる幅を短く」していくことになります。
「ミックスボイスを自由に扱える」=「声帯の使い方が上手い」ということでもあります。

「甲状披裂筋」「輪状甲状筋」ここは聞き流してOKです

また声帯を震わせるために甲状披裂筋と輪状甲状筋が働きます。
これらは同時に収縮すれば反対側に引っ張り合う拮抗筋です。

甲状披裂筋が収縮すると、声帯は厚くなり、緊張した状態となります。
輪状甲状筋が収縮すると声帯は引っ張られ、張力が増します。

輪状甲状筋が優位になるにつれ、声帯の振動帯は削減され薄くなり声帯の触れる長さも短くなってきます。
高い音程を出すほど、輪状甲状筋が優位に働いてきます。

「地声の筋肉」「裏声の筋肉」の感覚を使う

ですが、
「甲状披裂筋と輪状甲状筋を3対7の割合で歌おう!」
「輪状甲状筋をもっと使って!」
などと言われても当然できません。

ですので、歌うときには「地声の感覚」「裏声の感覚」を意識して、そのバランスで歌っていきましょう。
理論的に合致しているかはわかりませんが、歌手が「地声の感覚」「裏声の感覚」をそれぞれ意識していることは事実です。
「裏声の感覚」というものは、ファルセットのような「息漏れがあり」「輪郭のない」「フワッとした」音色を思い浮かべてしまうと適切ではありません。
正確に言うと、その要素だけでは足りないと言ったほうが正しいかもしれません。
「息漏れの少ない裏声」や「声帯の閉じている裏声」のとうなイメージで考えてもらえるとわかりやすいかもしれません。

チェストボイスに比べ「ミックスボイスでは、裏声の感覚が強く」なり「ヘッドボイスでは、裏声の感覚がさらに強く」なります。

ミックスボイスは裏声を強くすればOKとの記事も見ますが、「地声の筋肉も十分に」使います。

声区をまたぐときに(チェストボイスからミックスボイスへいく)、最終的には「同じ感覚」で移行できるようにしていきましょう。

 
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対面:60分5000円 / オンライン:60分3800円