あくびの状態を歌に利用しよう。

歌う上で「喉頭の位置を安定させる」ことは大切なことです。

そこで、喉頭を下がったまま(上がらない)にするために「あくびの状態を保ちなさい」とよく言われます。

ボイストレーニングで
「あくびをするように歌いましょう。」
と指導を受けた方も多いでしょう。

あくびをイメージすることは、とても効果的な練習方法です。

しかし、あくびの仕方はすべての人たちが同じではありません。
ここでは歌唱において必要なあくびの状態を紹介します。

舌とあごに力を入れずに、あくびをしよう。

ポイントは一つ、リラックスしていることです。
特に舌と顎はあくびの状態でも緊張している人も多いはずです。
自分自身のあくびを注意深く観察してみてください。

舌はあくびをする前の状態から下顎が落ちていくため、下に降りる感覚があります。
また、舌根がしっかりと下に降りている状態にして下さい。
(ただし、舌を緊張させないようにします。)

次にあごをリラックスしてあくびをするというのは、具体的には下あごを力まずに斜め後ろに下げていくことを指します。
あごの関節部分に力みが集中している方もいますので、関節の力みも確認してください。
あごの下の筋肉も力まずに柔らかい状態を保つようにします。
わからない場合は手を添えておこなってみるのも良いと思います。

軟口蓋が不自然な状態ではないかチェック

口の下の部分の確認が終わりましたら、次に口の中の上の状態も確認しましょう。
主に軟口蓋部分です。

軟口蓋を操作してみるとわかると思いますが、軟口蓋の奥のほうは力むこともできますし、反対に何もしないこともできます。
軟口蓋が力んでいるようなあくびは間違った方法です。

軟口蓋周辺の筋肉もあくびのときは動きます。
動きますが自由に反応できるような柔軟な状態を保つよう意識してください。

喉頭は自然な位置がベスト

喉頭の状態も大切なチェックポイントです。
あくびの状態を作ると、喉頭は意識せずとも下がったまの(上がらない)状態になっているはずです。

あくびをして喉頭が上がってしまう方はほとんどいないと思います。

注意すべきパターンは、必要以上に喉頭を下げてしまっている場合です。
あくびをすると喉頭の位置は自然に安定してくれます。

意識的に喉頭を下げることは発声の悪化につながります。
美しくない音色になるだけでなく、喉の健康にも悪くコンディションも崩しやすいです。
また短時間歌っただけで喉が疲れてしまうことにもつながります。

以上のチェックポイントを踏まえて、あくびの状態を歌に取り入れてみてください。

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