歌手は良い耳を基盤とするべきです。
ボイストレーニングでは、知識を優先すべきではありません。

書店に入ると、ボイストレーニングについての素晴らしい参考書が数多くあります。
気軽にネットショッピングもできるので、膨大な情報量を簡単に手に入れることができます。
Webで検索をすると無数の情報が手に入るでしょう。

しかし音楽を文字の情報だけで判断することはできません。

「耳で判断した声」を、知識で確認しましょう。

音楽を演奏する側としては、知識に左右されない正しい耳をもつことが理想です。

知識より「良い耳」を優先します。

低音から高音までの広い音域で「声の音質」「声量」「出し方」を正確に聞き分けられるようになりましょう。
声には、発声の細かい過程を判断する材料が詰まっています。

身体的動きの様々な要因が重なり合い、声は出ます。

「良い耳」を持つことは、「発声のバランスと筋肉の使い方」を把握することに繋がります。

ボイトレ用語には、チェストボイスやミックスボイス、ヘッドボイス、地声、裏声など様々な言葉が存在します。
それらすべての言葉は「発声のバランスと筋肉の使い方」と使い方を表したものです。

それぞれが何かを言葉で説明できることは、素晴らしいことです。
それと同じように、耳で発声のバランスがわかるように感覚を鍛えていきましょう。

「良い耳」がなければ知識を活かしきれません。

良い耳がなければ、知識と正確に照らし合わせることができません。
母音の音質に現れる細かな情報を逃さず、ひとつひとつ分析をする習慣をつけてください。

ボイストレーニング中はもちろん、カラオケのときでも、いつでも意識します。
プロの歌手や友達の歌、すべての声で耳を鍛えます。

スマートフォンより、しっかりとしたスピーカーで聴く方がもちろん耳は鍛えられます。
さらに、スピーカーよりも生の歌声の方がより感覚は研ぎ澄まされるはずです。

コツは継続です。

耳は鍛えれば鍛えるほど良くなっていきます。

数年前に感じ取られなかった音色やテクニックが、感じ取られるようになった方もいるでしょう。
それを継続すれば、数年後にはさらに新たな発見があるはずです。
音楽を続けている限り、この作業は続けていきましょう。

それが、いい耳を育てることにつながります。

自分の耳を過信しない

矛盾しますが、自分の耳を信じすぎることは危険です。
「良い耳」を持っている人の割合は、高くはありません。

自分の耳に自信を持っている人も、自分の耳はまだまだ未熟だと言い聞かせましょう。

自分は「良い耳」だと過信し、間違った方向へいく恐れもあります。

そして、さらに「良い耳」になるように日々を送りましょう。
年月が経つにつれ、すでに「良い耳」をもった人でも「今までとさらに違った音の感覚」を持つことができるはずです。

繰り返しになりますが、「練習時」や「リスニング中」はもちろん、それ以外でも常に耳には気を配ってください。

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