脊椎は、個人でのボイストレーニングではなかなかチェックしない部分だと思います。
しかし、脊椎を伸び伸びとした状態を保つことは歌う上でとても重要なことです。
アスリートにとって脊椎は大切な部分です。
歌も同じ体を動かす作業に変わりはありません。
脊椎の動きを正しく理解して、ボイストレーニングに活かしていきましょう。
脊椎は身体の最も重要なものの1つです。
人間は脊椎動物の一種です。
脊椎動物が身体のバランスを保つためには、脊椎が大きな役割を果たします。
そして、エネルギーを出すためにも脊椎は大きな役割を果たします。
脊椎は脊椎動物が身体を動かすために最も重要な部分です。
例えば猫がジャンプをするときに、
脊椎が丸まった状態から伸びた状態になります。
それと同じことが、一部の高音を出すときの歌手にも見られます。
よく注意して観察してみてください。
脊椎を自由な状態にして、いつでも開放できるようにしてください。
それが、身体を伸び伸びと動かすことに繋がります。
脊髄が自由に動いてくれる状態にしましょう。
脊椎の形を想像すればわかると思いますが、脊椎は直線ではありません。
いくつもの曲線を描いています。
ですので、脊椎はピンとまっすぐ伸ばしてはいけません。
「背筋をちゃんと伸ばして」と良く言われるような姿勢は、歌には不適切です。
背筋を伸ばすと、脊椎周辺が固まってしまいます。
脊椎は自由に伸びたり戻ったりしますので、この動きを妨げてはいけません。
ただし、私たちに必要なことは脊椎を自由に思うように動かすことではありません。
意識的に脊椎を動かすことは緊張の原因となります。
また脊椎は動きに合わせて自然に動くものなので、動かそうとすると「動かし過ぎ」に繋がります。
脊椎が自由に動くことを身体に許してあげることが必要なのです。
許してあげると、脊椎は自然に働いてくれます。
そのためにも、脊椎の体における位置と形を正しく覚えておきましょう。
まっすぐ立つときにも軍隊のように立つのではなく、脊椎を自由にさせて下さい。
また脊椎は肋骨とつながっており、脊椎が自由に動くことを許すことは呼吸にも良い影響を与えます。
肋骨を自由に豊かにすることもボイストレーニングでは大切でしたね。