ボイストレーナーは、何を考えて歌を教えているのでしょうか。
まずは、生徒の声の「良い部分」「悪い部分」を把握します。
「良い部分」はしっかりと伝えます。
自分が自身のボイストレーナーになることができれば、歌の上達度は早まるでしょう。
そして具体的に悪い部分は「どこの筋肉が足りないか」「力んでいるか」を見つけます。
喉や首周り、口、唇はもちろん、胸郭や姿勢などを含めた身体全体をチェックします。
皆さんも自分がボイストレーナーだったらと考えて、自分の欠点を客観的に探してみてください。
まずはボイストレーニングを受けて役に立ったポイントを、箇条書きで整理してみるのも良いと思います。
より広い視点で自分自身を見れるはずです。
解決策を複数提示しよう。
次にボイストレーナーは「悪い部分を修正するために」その解決策をいくつか考えます。
1通りの解決法だと、その生徒には合わない可能性があるからです。
複数の解決策を試して、1番良い方法を採用します。
解決策は、人それぞれ異なります。
引き出しを多く持つことが大切です。
足りない(力んでいる)筋肉を修正するために、複数の「筋肉の動かし方」と「イメージ」を組み合わせて指導します。
イメージは少しの感覚の違いで異なる筋肉の動きをします。
何パターンものイメージを試してみましょう。
自分で練習をするときには、広い視点をもって、様々な角度で自分を分析してください。
声を修正するための引き出しが、増えてくるはずです。
課題ばかりではなく「良い部分」を大切にする
自分でボイストレーニングをしていると、課題の克服ばかりを練習してしまう方もいると思います。
悪い癖は取り除くべきで、長い期間をかけて克服すべきです。
足りないテクニックも同様に、長い期間をかけてでも手に入れるべきです。
しかし、それと同じように自分の「良い部分」もよく研究してください。
良い部分を伸ばしていくと、様々な面で効果が現れます。
良い部分を定着させた結果、自然に悪い癖が取れる場合もあります。
良い部分を常に歌の拠り所として歌い続けた結果、新しいテクニックが見つかることもあります。
ポイントとなるアプローチ方法を持ちつつも、様々なアプローチで練習することを心がけましょう。
自分で他人の歌を研究してみる
声を修正する引き出しを増やすために、他人の歌を聞くこともおすすめです。
自分の持っているチェックポイントと照らし合わせて聞いてみましょう。
他人の声を評価する場合はどうしても「悪いところ」に目がいってしまう傾向があります。
しかし、「良い部分」も必ず探してください。
良い部分を見つけたほうが、自分に大きなメリットがあることもあります。
自分がクリアできないチェックポイントが、他人がクリアできている場合はなおさらです。
どのようなテクニックでその課題をクリアしているのか研究しましょう。