多くの子音の発語で、舌の力は必要です。
多くの子音では、発語するときに「舌の筋肉」が働いています。
一方母音を歌うときには、正しい発声方法であれば舌の筋肉はリラックスした状態にあります。
(母音を形作るため力は必要ですが、わずかです。)
もしも、子音での舌の緊張が必要以上にあると「母音の発語の邪魔」をしてしまいます。
また、子音で無理に力を入れようとすると、悪い意味でどこまででも力んでしまいます。
舌・顎には無駄な力は入れない。
ですので、歌をうたうときは
(ミックスボイスを出すときは特に注意)
①子音を発するときに、できるだけ舌・顎に無駄な力をいれないこと。
そして
②子音から母音に移行するときに、舌・顎の筋肉をリラックスした状態で発語すること。
(つまり母音のみで歌う場合と同じ状態)
を注意してみてください。
言葉を伝えるためには子音はとても重要です。
子音がなければすべての原語において、言葉を伝えることができません。
しかし、子音は歌に必要のない筋肉を多く使います。
この子音の処理をいかにリラックスして、かつ効率的にできるかが歌唱の大きなポイントです。
そして子音で使った「歌に必要のない筋肉」を一度リセットして、母音を発音しましょう。
舌・顎の緊張は注意すべき重要なポイントの一つです。
※ミックスボイスで子音が力み過ぎると、声帯が厚くなりすぎ力んだ声になったり、声帯が閉じずに弱々しい声になったりします。
しかし、子音の使い方がわかってくると「逆に子音を利用して母音をうまく発語する」こともできるようになってきます。
子音の処理を適切にできるようにしましょう。
軽やかに早口言葉ができるように
試しに早口言葉にチャレンジしてみてください。
早く話そうとすればするほど舌や顎などに力が入ってしまう人は、子音を力んで発音している恐れがあります。
歌では気づきにくい場合も、早口言葉だとわかりやすいと思います。
軽やかにスピーディーに話せるよう練習をしてみてください。
それが出来るようになったら、その要領で歌でも子音を発音してみましょう。
もちろん早口言葉よりも、実際に歌を歌うほうが子音の処理は難しくなります。
歌声では母音のエネルギーが話し声より大きくなります。
それと同じ感覚で子音に力を入れると力む可能性があるのです。
子音は最小のエネルギーで最大の結果が出るような発音をしましょう。
一度出来るようになるとコツがつかみやすくなるはずです。
もちろん母音も効率よく発音すべきですが、子音は母音よりも薄くて軽快な場所で発音できるようになるはずです。