独学だけで歌はうまくなりますか?
「自分の声は、自分では聞けない」ので、他の人に聞いてもらうことがベストです。
ただ自分自身でも確認できるチェックポイントはありますよ。
ボイストレーニングをする時には「第3者からアドバイスをもらうことがベスト」です。
しかし「独学で練習せざるをえない環境」もあります。
そのときは、「理論を前提とした感覚」を頼りにしてみてください。
「感覚」は「テクニック」として定着します。
そうすれば、自分で調子を整えることもできるようになってきます。
以下に、今すぐに実践できる「5つのチェックリスト」を紹介します。
カラオケの上達にも役立ちそうですね。
楽しく歌う
難易度
最も手軽ですが、効果は抜群です。
「楽しく歌う」だけで、声が一変することもありますよ。
精神論はテクニックからは外れます。
しかし、声には精神状態が現れます。
曲を歌う時はもちろんです。
「ボイストレーニング」「つまらないスケールの練習」のときも、心をウキウキさせて歌ってください。
悲しい曲の時も、音楽を楽しんでください。
心を開放すると、脳が反応します。
そして、身体も反応してくれるはずです。
実際に「落ち込んだ気持ち」と「晴れやかな気持ち」を感じてみてください。
身体の反応の違いが出るはずです。
その身体の違いが、歌に大きな影響を与えます。
口の中を大きくする
難易度
口の中を大きくすると、声が楽に出ますよ。
リラックスして歌おうとすると、「口の中を小さくしてしまう歌手」がいます。
「私はいつも大きい口を開けてるよ」という歌手以外は、口の中のスペースを意識してみてください。
口の中にスペースをとると
- 筋肉が柔軟に動く
- 少ないエネルギーでよく響く
このような効果が出ます。
ただし「口の開けすぎには禁物」です。
力みにつながり、逆効果になります。
口腔内のスペースは「独学でもチェックしやすいポイント」です。
正しい姿勢をとる
難易度
胸と背中を大きく柔軟に使ってください。
姿勢も、歌に影響を与えます。
「猫背」も「背中を反る」ことも、やめましょう。
背骨が自由になれるような活き活きとしたポイントで歌いましょう。
胸も縮まずに、活き活きと広がった状態が理想的です。
呼吸が「豊かに伸び伸びと」できるようにしましょう。
身体もコントロールしやすくなるはずです。
このことが「声の響きや声量」にもつながってきます。
正しい姿勢を一度見つけてください。
「口の中」と同様に、独学でもチェックしやすいポイントになると思います。
Hを混ぜてみる
難易度
H(息)を混ぜて歌うと、声「スーッ」とが出ることがあります。
- 声量が出ない
- 喉が締め付けられる
- 息が流れない
ように感じたときは歌詞にHを混ぜてみましょう。
「高音を出すときに、喉が絞まる場合」にも、効果が感じられることもあります。
ただし、やりすぎると歌詞が適切に聞こえなくなります。
感覚がつかめたら、正しい発音に少しずつ寄せてあげてください。
得意な母音にそろえて歌う
難易度
得意な母音の「身体の使い方」を意識してください。
人には「得意な母音」があります。
仮にそれが「ア」だとします。
声が出しにくいときは、得意な「ア」の響きを実際に出して確認してください。
次に、すべての母音に「ア」の要素を混ぜて発音してください。
母音の音色が曖昧になって、何と発音しているのかわからなくなってもかまいません。
曖昧な状態で歌ってみて、声の響きを統一させます。
そして、次第に正しい母音の発音に寄せてみてください。
うまくいけば、とても心地よく歌える場所が見つかるはずです。
実際に「ア」の母音を混ぜなくとも、脳で「ア」をイメージするだけでうまくいくこともあります。
5つの独学チェックリストまとめ
5つのリストをまとめると、こちらです。
- 楽しく歌う
- 口の中を大きくする
- 正しい姿勢をとる
- Hを混ぜてみる
- 得意な母音にそろえて歌う
5つとも、独学でも「即効性」が感じられる練習方法です。
ぜひ実践してみてください。
すべてのボイトレに当てはまる共有事項
その他にすべてのボイストレーニングに当てはまる共有事項をまとめておきます。
これは感覚的ではなく具体的にわかりやすいチェックポイントですので、常に注意しておきたいところです。
- あごの下は柔らかい状態にしておく
- あごに力を入れない
- 舌に力を入れない
- 胸は力まずに豊かな広い状態を保つ
- 胸や肩をを上下して呼吸をしない
- 胸筋に力を入れない
- 背筋は柔軟でかつ自然に伸びた状態にする
- 首の表面が力んだ(首筋がたつような)歌い方をしない
- のどぼとけを意図的に操作しない